渋谷パルコで、現代アートに思いがけなく出合う――。「OIL by 美術...

渋谷パルコで、現代アートに思いがけなく出合う――。「OIL by 美術手帖」で、アートはもっと身近な存在になる。

写真:榊水麗 文:高橋一史

2019年11月にリニューアルオープンした渋谷パルコ内の「OIL by 美術手帖」。3つのパートに分かれ、写真右が物販、中央が本棚とドリンク提供、左がギャラリーとカフェ。

ベンチに腰かけておいしい日本茶ドリンクを飲みながら、ギャラリーのアートを眺めつつ友人同士でワイワイとおしゃべり。「アートと暮らしたい」気持ちに駆り立てられたら、販売コーナーで作品を物色しよう。ここは一般のギャラリーより、アート購入の敷居がとても低い。新生「渋谷パルコ」で買い物する“ファッション好き” を驚かせるほどの高価格ではないし、同じフロアの他店で売っているシャツ一枚より低価格のものもある。この空間には、ふらりと立ち寄って出入りも気まま、そんな開放的な空気が流れている。

隔月刊のアート雑誌「美術手帖」は、主に日本の現代作家を扱うECサイト「OIL by 美術手帖」を2019年4月に設立した。メディアの利点を生かして各ギャラリーと手を結び、「アートと社会をつなぐ」ことをテーマに自ら作品を販売する道に歩み出した。渋谷パルコ2階にできた店は、初となる実店舗だ。オープンに至ったきっかけは、日本カルチャーを強く打ち出そうとするパルコ側からの声がけだった。パルコが美術手帖にまずリクエストした内容は、「カフェをつくってほしい」ということ。そこでモダンな日本茶を提案する「GEN GEN AN(幻幻庵)」にディレクションを依頼。現代作家のギャラリーと和風カフェを併設するユニークな店ができあがった。

ギャラリー展示品も含め、アート作品の大半は購入可能だ。本棚には美術手帖のバックナンバーも並べられている。ここではアートと雑貨の境界線はない。身近にアートを感じてもらう狙いは、幅広い層をターゲットにする雑誌らしい発想だ。さらに実店舗は美術手帖にとって、読者(客)とダイレクトにコミュニケートできるメリットもある。ここは彼らの発信基地であると同時に、フィードバックのための重要な拠点にもなっているのだ。

作家の販売スペースではファインアートに加え、バッグ、ブローチといった実用グッズも取り扱われている。

カフェの右は緑茶ソーダ(¥650 税込)、左はゆずジンジャー(¥650 税込)。ドリンクカウンターは古い美術手帖を裁断した材料でつくられている。

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