会期もわずか! 本来の姿を取り戻した藤田嗣治の名作『舞踏会の前』を見に行きましょう。

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    写真資料 メキシコ風アトリエでの藤田(FT03300)1934~1936年 東京藝術大学蔵

    やわらかな乳白色と流れるような細い線で描かれた裸婦画があまりに有名な画家、藤田嗣治。モディリアーニやピカソとも交流をもち、彼らの新しい絵画に影響され独自の表現を求めた彼の作品は、いまだに世界中で多くのアーティストに影響を与えます。

    そんな日本を代表する、溢れんばかりの才気を放った画家、藤田嗣治が代表作として愛した『舞踏会の前』(大原美術館蔵)がBNP パリバ・グループの支援のもと、東京藝術大学で修復されました。同時に東京美術学校時代に描いた『父の像』(個人蔵)も展示され、公開は今週末までと長くはないですが、ファン必見の内容です。

    この修復完成披露にあわせ、2010年に一括寄贈された東京藝術大学が所蔵する資料も併せて公開。寄贈されたのは君代夫人のもとに残された遺品の品々で、書簡や日記といった直筆の資料や、身分証・パスポートといった書類、藤田本人が切り抜いた新聞や雑誌の切り抜き、写真など。本人の痕跡が多く残る品々は、私たちに彼らの過ごした穏やかな日々を伝えます。

    ピカソに天才と言わしめた画家の、愛してやまなかった『舞踏会の前』(大原美術館蔵)が修復後はじめて公開される貴重な機会。彼の愛した日々の暮らしをぜひ直にご覧ください。(Pen編集部)

    「藤田嗣治資料」東京藝術大学蔵 

    写真資料 藤田作のタイルの壁の前の藤田と君代夫人(FT03546)1959年頃 東京藝術大学蔵

    「藤田嗣治《舞踏会の前》修復完成披露展」
    「藤田嗣治資料」公開展示 

    開催期間:12月1日(火)~12月6日(日) 
    東京藝術大学大学美術館 
    台東区上野公園12-8 
    開館時間:10時~17時 
    入場無料 
    TEL 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
    http://www.geidai.ac.jp/museum/