異国情緒漂うフロッタージュ、フランス人作家シャルル・ムンカの絵画展「Lingua Franca」にご注目を

  • 文:内山さつき

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『Lingua Franca』 Ink on Paper 224 × 269 cm 2017 
©Martin Holtkamp

東京に活動の拠点を移したフランス人作家、シャルル・ムンカの絵画展「Lingua Franca」がアンスティチュ・フランセ東京のギャラリースペースで開催されています。

ムンカはフランス・リヨンに生まれ、香港やスイスのアートシーンで活躍してきたアーティスト。幼い頃から日本のアニメーションやアジア映画に親しんできました。本展は、そんな彼の日本初の個展となります。

イタリアで始まったアルテ・ポーヴェラや、韓国の単色画など先鋭的なアートの影響を受けながら、独自の表現を確立してきたムンカ。彼の作品には、よくよく眺めてみるとマンホールのふたやタイヤの跡らしきものなど、普段見慣れたものの姿が認められます。それらの作品は、どこかアジア的な異国情緒も漂っています。擦ることで素材のテクスチャーをそのまま写し取る「フロッタージュ」という技法を使ったそれらの作品が、多国籍な情緒をまとっているのは興味深い現象です。

今回の展示では、最新作を含む全7作品が展示されています。会場のアンスティチュ・フランセ東京は、フランス政府公式の語学学校・文化センター。フランスの本、雑誌、絵本などが読める図書室「メディアテーク」や、レストラン「ラ・ブラスリー」なども併設。フランスの空気を感じられる場所で、注目の現代アート作家の作品に触れてみませんか?

『Linga Franca Ⅱ』Ink on paper on canvas 220 × 230 cm 2017
©Martin Holtkamp

『Lexicon(Hakusan) , Ⅱ, Ⅲ』 Ink on paper on canvas 114 × 67 cm 2017
©Martin Holtkamp

シャルル・ムンカ絵画展「Lingua Franca」

開催期間:~2017年9月24日(日)
開催場所:アンスティチュ・フランセ東京 ギャラリー
東京都 新宿区市谷船河原町15
開廊時間: 12時~19時半(月)、9時半~19時半(火~金)、9時半~19時(土)、9時半~18時(日)
会期中入場料無料
http://www.institutfrancais.jp/tokyo/events-manager/charles-munka/