スウィンギング・ロンドンの「第3の男」、ブライアン・ダフィーの写真展が開催中。

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    デヴィッド・ボウイのアルバム『アラジン・セイン』(1973年)のジャケットに使用された一枚。

    60~70年代に活躍した英国人ファッション写真家、ブライアン・ダフィー(1933-2010)の写真展『DUFFY... PHOTOGRAPHER(ダフィー・フォトグラファー)』が、目黒区下目黒のブリッツ・ギャラリー(アート・フォト・サイト東京)で開催中です。

    ダフィーはザ・サンデー・タイムズやブリティシュ・ヴォーグ誌、フランスのエル誌などで活躍。デヴィッド・ベイリー、テレンス・ドノヴァンとともに60年代スウィンギング・ロンドンのスター写真家でした。それまで主流だったスタジオでのポートレート撮影を拒否し、ドキュメンタリー的なファッション写真で業界の基準を大きく変えた革新者であり、この時代を代表する、シドニー・ポワチエ、マイケル・ケイン、サミー・デイヴィス・ジュニア、ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、チャールストン・ヘストン、ウィリアム・バロウズ、ブリジッド・バルドーなどのセレブリティを撮影しました。70年代以降では、デヴィッド・ボウイのアルバム『アラジン・セイン(Aladdin Sane)』のジャケット写真などで知られています。

    1979年にダフィーは写真をやめ、多くのネガを燃やしてしまいました。しかし、2006年から息子のクリス氏がダフィーの資料の精査を開始。新たに多くのネガが再発見されたことで作品の写真集化が2011年に実現しました。2013年夏、ロンドンのヴィクトリ&アルバート美術館で開催されたデヴィッド・ボウイの回顧展『David Bowie is』のメイン・ヴィジュアルに『アラジン・セイン』のアザーカットが使用されてダフィー人気が再燃。ベイリー、ドノヴァンに次ぐ第3の男として再注目され、世界中で写真展も数多く開催されています。

    日本初となるこの展覧会では、ファッション、ポートレート、デヴィッド・ボウイのシリーズからのベスト作品約30点を展示。いずれも60年代~70年代の気分や雰囲気が楽しめる作品群です。ギャラリーの場所は目黒駅からも、学芸大学駅からも若干離れた場所にあるのですが、この機会にぜひ! (Pen編集部)

    英誌「クイーン」のためのファッション写真(1965年) 

    ジョン・レノン(左)、当時の人気モデルジーン・シュリンプトン(1963年)
    All Photos ⓒ Duffy Archive

    『ブライアン・ダフィー写真展
    「DUFFY… PHOTOGRAPHER」』


    2014年1月24日(金)~ 3月29日(土)
    ブリッツ・ギャラリー
    東京都目黒区下目黒6-20-29 Blitz-House
    TEL:03‐3714‐0552
    営業時間:13時~18時(火~土)
    休業日:日、月 
    入場無料 
    http://blitz-gallery.com