アートに特化した本の祭典「TOKYO ART BOOK FAIR」が、今年も10月５日（木）～8日（日）まで開催されます。９回目を迎える本イベントは、近年アートスポットとして注目を集める天王洲アイルに会場を移し、国内外の出版社、書店、ギャラリー、アーティストなど約350組が参加。近隣のギャラリーやショップも連動します。過去最大級にスケールアップしたアートブックフェアとして、４日間、天王洲アイルの街がアート一色に染まるのです。

メイン会場となる寺田倉庫での目玉企画が「Guest Country」。毎年ひとつのエリアや地域に着目して出版文化を紹介する特別企画で、今年は世界のアートブックシーンの中でも最も大きな地殻変動が起きている中国、韓国、台湾、シンガポールなどのアジア4カ国をピックアップします。ブームを牽引するキーパーソンをキュレーターに迎え、彼らがセレクションした書籍やZINEを展示販売。さらに横尾忠則が手がけたブックデザインの全仕事を紹介する展示や、資生堂の企業文化誌『花椿』の創刊80周年を記念したバックナンバーの展示も行われます。

イベントを主催するPOSTの中島佑介さんは、フェアの見どころを次のように語ります。「このフェアでは、世界各地で刊行されているアートブックを見ることで、知らなかった文化に触れることができます。それに加えて、つくり手と買い手が直接コミュニケーションをとれるので、書店とは違った刺激を得ることができるでしょう。今年は、海外からの出展者がこれまででいちばん多く、国際的なビジネスを視野に入れた出版社が集まっている『INTERNATIONAL SECTION 』が特にお薦めです。世界の第一線で出版活動を続けるブックメーカーがつくる本に触れ、つくり手である出版社の人たちとコミュニケーションをとれば、きっと発見があるはずです」

今年は天王洲アイルの周辺施設で、展覧会やワークショップ、ケータリングなども同時開催されます。アートブックを見るだけでなく、天王洲エリア全体を周遊するのも今回のブックフェアの楽しみ方のひとつ。アートとカルチャーで盛り上がる４日間、ぜひ会場に足を運んでみてください。