ロバート・フランクの知られざる一面とは? 貴重なプリントが揃うMOMATの...

ロバート・フランクの知られざる一面とは? 貴重なプリントが揃うMOMATのコレクション展が必見です。

文:粟生田 弓

ロバート・フランクの知られざる一面とは? 貴重なプリントが揃うMOMATのコレクション展が必見です。

©The National Museum of Modern Art, Tokyo

「写真史に最も影響を与えた男」とも称される写真家のロバート・フランク。彼の貴重な作品が、3期にわたる展覧会『私の手の詩』『花はパリ』『マブウ、そして』として、東京国立近代美術館で2018年5月27日(日)まで展示されています。

彼が1958年に刊行した写真集『アメリカンズ』は、繁栄の最中にあるアメリカの表と裏を写し出し、その後のアメリカのイメージを決定づけたと言われています。今年で、御年93歳になるフランク。そんな偉大な人物に、日本にも友人がいたことをご存じですか? 名前は元村和彦。編集者兼版元として72年にフランクの写真集『私の手の詩』、87年に『花はパリ』を出版しました。ふたりの出会いは1970年。フランクが人生の転機を迎え、写真から離れていた頃でした。それを再び写真の世界へ戻したのが元村だったのです。

実は、2014年に元村は他界しましたが、約半世紀にわたる親交を通じ、彼のもとに数多くのオリジナル・プリントが残されました。その主要作145点を、東京国立近代美術館が収蔵。所蔵作品展の中で、そこから約半数を、3期に分けて初披露します。担当学芸員の増田玲さんはふたりを「幸福な関係」だと語ります。写真の裏には、フランク直筆の「わが友へ」というメッセージが書かれたものもあるのだとか。生前のインタビューで元村は、フランクがいつも『アメリカンズ』を引き合いに出されることを嫌っていたこと、だからこそ古い写真も含めて見直したと答えています。それゆえでしょうか、本展の展示作品は意外な作品が多いのも見所。どこか優しいフランクの人柄が感じられる作品からは、彼が元村にいかに心を許していたのかが伺えます。他では見られないロバート・フランクの一面に触れる絶好の機会となるこの展覧会。写真ファンならずともお薦めです。ぜひ、3期ともお見逃しなく。

ロバート・フランクの知られざる一面とは? 貴重なプリントが揃うMOMATのコレクション展が必見です。

©The National Museum of Modern Art, Tokyo

MOMAT コレクション ロバート・フランク 
1『私の手の詩』 2『花はパリ』 3『マブウ、そして』  

開催期間:『私の手の詩』2017年11月14日(火)~2018年1月14日(日)
     『花はパリ』2018年1月16日(火)~2018年3月18日(日)
        『マブウ、そして』2018年3月20日(火)~2018年5月27日(日)
開催場所:東京国立近代美術館本館所蔵品ギャラリー 3F 9室
東京都千代田区北の丸公園3-1
TEL:03-5777-8600
休館日:月、2017年12月28日(木)~2018年1月1日(月) ※ただし月が祝日の場合は開館し、翌火曜休館
入場料:一般 ¥500(税込)
www.momat.go.jp

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