街に彩りを与える「ミューラルアート」のツアーが静かなブーム

  • 文:ユイ キヨミ

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AMSTERDAMアムステルダム

街に彩りを与える「ミューラルアート」のツアーが静かなブーム

文:ユイ キヨミ

壁面に描かれた色鮮やかなスズメは、アムス在住のアーティストによるもの。それぞれのモチーフは、各作家に一任された。Photograph by Kiyomi Yui

地下鉄ウィバウストラート駅からすぐのプラターネン通りに登場したミューラルアート群。Photograph by Kiyomi Yui

ロサンゼルスやロンドンに並び、多数のミューラルアート(壁画)が街を彩るアムステルダム。市内東部のプラターネン通りに誕生した色鮮やかな作品群も、新たな名所として街に活気を与えている。カンヴァスになったのは一列に並ぶ公団住宅5棟の妻壁で、両面に15ⅿ×10ⅿのサイズで10点描かれている。「みんなの街、アムステルダム」を主題に、国内外のアーティストが腕をふるった大作だ。
「もし壁が話せたら」と銘打ったこのプロジェクトは、1950年代半ばに建設された住宅棟の化粧直しが目的。ストリートアートはいまや地域の環境改善にも有効だと公共機関も注目している。おかげで街には名作が増え、それらを巡るツアーも静かなブームだ。