“探検”を支える、新しい相棒。映画監督の三宅唱さんが語る、オッポ「Reno 10x Zoom」の可能性。

  • 写真:菊池良助
  • 文:Pen編集部

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中高生を対象に映画をつくるワークショップを行っている映画監督の三宅唱さん。そのワークショップで撮影機材として使用しているのは、ビデオカメラではなくスマートフォンなのだそう。その理由について訊くと同時に、中国でスマートフォンのシェア1位を誇るOPPO(オッポ)のフラッグシップモデル「Reno 10x Zoom」がもつ可能性、楽しさを探ってもらいました。

三宅唱(映画監督)●1984年、北海道札幌市生まれ。一橋大学社会学部卒業、映画美学校フィクション・コース初等科修了。いくつかの短編を手がけた後、2010年に初長編作品『やくたたず』、12年に劇場公開第1作『Playback』を監督。第86回芥川龍之介賞候補となった作家、佐藤泰志の小説を原作とする18年公開の『きみの鳥はうたえる』で、第10回TAMA映画賞 最優秀新進監督賞を受賞。近作には、山口情報芸術センター(YCAM)とそこに集った中高生たちと共に制作した『ワイルドツアー』がある。また、建築家の鈴木了二さんとの共同監督作品『物質試行58 A RETURN OF BRUNO TAUT 2016』や、2020年春にNetflixで公開予定の『呪怨』のドラマ版を監督することが決定しているなど、活動は多岐にわたる。

画素数が高くなったり、ズーム機能の精度が高まるなど、スマートフォンに搭載されるカメラは年々進化を遂げています。また、SNSの多様化などによって、写真や映像を撮るという行為がいつの間にか特別なことではなくなりました。どこか遠くへ訪れ、その風景を収めるためや、ライブ会場で公演の断片を収めるために人がスマートフォンのカメラを向ける景色は、ごく当たり前のものです。
劇映画に限らず、ミュージックビデオやインスタレーションと、映像による表現を軸に幅広い作品をこれまで制作してきた三宅唱さんが積極的に取り組んでいることに、中高生向けのワークショップがあります。テーマは映画の1シーンを考え、一緒につくること。山口情報芸術センター(YCAM)と協働で制作し、今年発表した『ワイルドツアー』という映画は、そこから生まれたものでした。そのワークショップのツールとして用いたのはビデオカメラではなく、彼らが普段から馴染んでいるスマートフォン。その理由について三宅さんは「すぐに演出についての話をすることができるから」だと言います。


映画『ワイルドツアー』の予告編。途中、登場する少年、少女たちがスマートフォンを持ちながら散策しているのが分かります。

スマートフォンが普及しているからこそ、映画の中身についてすぐに語れる。

三宅さんが映画をつくり始めたのは、およそ10年前の大学生時代。「当時の学生レベルで購入できるカメラには精度があって、思っている画にならないといつも悩んでいました。画像のクオリティの高いカメラが携帯電話という必需品に組み込まれていて、それを使って遊んでいる若い人たちが羨ましい」と話します。

「ワークショップを始める以前の約5年前に、全国各地で爆音映画祭というイベントを開いている樋口泰人さんという方に、スマートフォンを使った映像日記をやってみないか、と提案されたんです(樋口さんが運営している「boidマガジン」にて、「無言日記」というタイトルで現在も連載中)。その当時、携帯電話で誰かが撮った映像がニュース番組に使われたり、ティーンエイジャーの誰しもがスマートフォンを持って遊び始めていた気がします。そこで自分も、まあ気楽に何か撮ったりしてみるか、と。いざやってみると、まずはとにかく散歩が好きになった。これは自分の精神衛生上、よかったですね。そして、ただの記録以上に、色々と表現ができることにも気づかされました。ワークショップでスマートフォンを使う第一の理由は、その可能性の高さを知っていたからです。5年の間での進歩と広がりは僕が言うまでもないでしょう。2018年にYCAMからワークショップの依頼を受けた時、採用しない手はないと思ったんです」

「何気なく触って、すぐにカメラ機能に切り替えられる点は、スマートフォンの忘れ去られている実はすごいところ」とは三宅さん。ちなみに「Reno 10x Zoom」のディスプレイは画面占有率93.1%、6.65インチという大画面。

もちろん三宅さんは、自身の作品においてはプロ用の機材を使い、それを扱える専門家をスタッフィングし制作をしています。本人の立ち位置はあくまで監督であり演出家。いい画をつくり、捉えることが専門であって、カメラそのものに関するプロフェッショナルではないと言い切ります。

「中高生くらいだとビデオカメラを触ったことがない、という子が大半なので、渡すだけでとても喜ぶんです。でも、そこからまずは使い方を説明する必要がある。僕がやりたいのは技術講習会ではないので、その時間が無駄なんですね。スマートフォンであれば、説明書を見ずともほんの数秒でカメラを回すことができるので、だからこそ、じっくり演出について話せるようになったと僕は考えているんです。映像のテクニックや映像の雰囲気でなんとかしようとするのではなくて、ちゃんと人を演出する。そうすると、中高生でもかなり見ごたえのある作品が生み出せるんです。100年前には、一部の人しかカメラを持っていなかったわけですが、今は誰でもカメラとともに演出について考えることができる。すごいことだなと思いますね」

素敵なものの第一発見者になるために必要な瞬発力、機動力。

休憩がてら散歩をしつつ、色々なところに「Reno 10x Zoom」のカメラを向ける三宅さん。

三宅さんがワークショップで学生に教えたり、作品をつくる上で大切にしているのがドキュメンタリズム。ストーリーは残しつつ、撮影する側にいる自分の意志は極力透明にし、人や場所、時間、はたまた光など、カメラに写っているものを「産地直送、腐りなし」で届けたいと話します。そのために必要になってくるのが瞬発力、機動力です。

「映画や映像は以前からたくさんの人や機材、そして時間が必要なものとされてきたと思います。僕はミュージシャンにとても憧れを抱いていて、極端な話、彼らは自分の身一つで表現ができる。それに対して映画、映像は立ち上がり速度がとても遅かった。しかし、スマートフォンのカメラ機能が発達するのに従って、ミュージシャンには追いつけないにせよ、かなり腰は軽くなりました。しかも、高価なビデオカメラだとどうしても気合いが必要で、多少なりともプレッシャーがあるじゃないですか。撮るべきものだけをしっかり撮らなければならない、トライとエラーはできるだけ少なく、という意識が働くというか。でも、スマートフォンであれば何となく、とりあえず撮っておこうかと思える。しかも、ポケットからサッと取り出してすぐに撮れますから、当人なりの一瞬の偶然とも言える発見を逃さず残すことができると思います」

「Reno 10x Zoom」のディメンションは縦162.0×横77.2×厚さ9.3mmで重量は約215gと、比較的大きく重めなモデル。「使用する上で違和感は全くなく、むしろちょうどよく手にフィットするように感じます。ディスプレイをかなりの大画面にしたが故、つまり閲覧、撮影などに特化しているためにそういうスペックになっているんでしょう」
「使えるかどうか分からないけれども、気になったものをとりあえず撮っておく。それを忘れた頃に見返したりすると、こんなものが撮れていたんだ、という発見があったり、その時のことを思い出したりします。それが楽しいんですよね」

映像による表現は実にさまざま。頭に浮かぶイメージを具現化するためにセットや動きを組み立てたりといった、あらゆる構築を重ね合わせることもその手段です。しかし、三宅さんの場合は「目の前の素敵なものに気づき、収めることを大切にしたい。要は、その第一発見者になれれば僕は十分。カメラが手軽で身近な存在になれば、気づきのチャンスが増えるはず」と語ります。つまり、スマートフォンのカメラは三宅さんの視野を拡張し、より柔軟にしてくれる第二の目なのです。

最大の武器は、かつてないずば抜けたズーム

10倍ズームを試している様子。「Reno 10x Zoom」には音をサラウンドで録音できる3D録画、被写体の音にも焦点を当てることができるサウンドフォーカスといったユニークな機能があります。これらによっても遊び、実験の幅がかなり広がりそうです。

スマートフォンはいまや、特徴が異なる多くの種類が存在します。そのなかでも今回、三宅さんに試して頂いた「Reno 10x Zoom」は“かつてない、ずば抜けたズーム”を最大の武器としています。「Reno 10x Zoom」のアウトカメラは4800万画素の超高解像度メインカメラ、1300万画素の望遠カメラ、800万画素の広角カメラの3つで構成されており、ズームをするごとにそれぞれがリレーのように連携し合うことで、その名の通り10倍のスムーズなクローズアップを可能にしています。これには三宅さんも驚きを隠せない様子でした。

「「Reno 10x Zoom」でズームすると、どこまでも行けるような不思議な感覚を覚えます。たとえば、これまで洞窟の手前までしか行くことができなかったのが、一歩、二歩ともっと先を見れる可能性があるように思えますね。特にアウトドアシーンにおいて効果的かもしれません。近づいたら逃げてしまう動物を撮ったり、行くことは難しい向こう側にある山をクローズアップしたり、自分の視覚を想像以上に伸ばすことができてしまう、この機能には驚きました」

「ズームして、どこまで写るかを確認するだけでも別世界を見ているようで楽しい。思わず何度もやりたくなりますね」と、うれしそうに話してくれました。

三宅さんは続けて「「Reno 10x Zoom」を携えてどこかに行くことは、楽しい探検のよう」とたとえます。ビデオカメラであっても、役目を果たせるかもしれませんが、それなりに大きく、重い。ハンディな「Reno 10x Zoom」であれば、その問題はありませんし、4800万画素による美しく精細な画を撮ることが可能。軽いが故に視点を変えることも容易で、犬や猫、場合によっては蟻のような目線でものごとを見ることができるかもしれません。

「広い空間をサッと撮れる点もスマートフォン全体に言えるいいことなんですが、それよりもミクロの世界に入り込めることが面白いと思うんですよね。両手で抱えなければならないビデオカメラだと不可能な、たとえば、枝と枝の間に手を突っ込んでみて、とりあえず撮ってみる。そのなかに何があるかはわからないけれども、わからないところに到達できることこそが魅力」

現代のプロダクトらしい、未来的なフォルム

ガラスのなかに何層ものレイヤーを重ねてつくっているという、フルフラットなボディの背面。指紋がつきにくいマットな仕上げが、清潔感と美しさを保ってくれます。
インカメラが、ディスプレイではなくボディ上部に内蔵されているところも「Reno 10x Zoom」の特徴。カメラを切り替えると0.8秒という絶妙な速さで立ち上がります。「この動きが何ともかわいらしい。それ見たさでたまに立ち上げてしまいそうです(笑)」。

もうひとつ、三宅さんが「Reno 10x Zoom」で注目したのがフルフラットなボディフォルム。「Reno 10x Zoom」は、アウト、イン両方のカメラのレンズ、機構がボディに内蔵されているため凹凸がなく、他にないスムーズな手触りを実現させています。

「自分はあまり洗練されたものを持たない傾向にあるのですが、探検に使えそうな充実した機能がある一方で、フォルムは未来的で角がない、現代のプロダクトらしいアンビバレンツにそそられますね。ボディサイズは他のものと比べると少し大きめな方だと思うのですが、アールが若干シャープなつくりのせいか手馴染みがいい。愛着が湧く新しい相棒ができたな、という気がしていますよ」

2003年に中国で家電メーカーとして設立され、2008年にスマートフォン市場へ参入したオッポは、当初からカメラにロモ効果を与えたり、206度の回転カメラを搭載したりと、ユーザーに楽しさを提供する新しいカメラ技術を創造してきました。今回の「Reno 10x Zoom」も、その延長線上にあります。そういった探求をし続けてきたことは、きっとオッポが中国でシェア1位となった要因のひとつのはすです。「Reno 10x Zoom」は今後、多くの人の探検を支え、後押ししてくる存在となるでしょう。

オッポ「Reno 10x Zoom」
対応OS:ColorOS 6(Android 9ベース)
GPU:Adreno™ 640
メモリ:8GB
バッテリー:4065mAh
ディスプレイ:6.65インチ CORNING® GORILLA®GLASS
カメラ:アウトカメラ/4800万画素(f/1.7μm)+800万画素(f/2.2μm)+1300万画素(f/3.0μm) インカメラ/1600万画素
フラッシュ:LEDフラッシュ
SIMカードタイプ:デュアルナノSIMカード
サイズ:縦162.0×横77.2×厚さ9.3mm
重量:約215g
メーカー小売希望価格:¥99,880(税抜)

●問い合わせ先/OPPOカスタマーサポート TEL:0120-03-6776
www.oppo.com/jp