NIGO®さんとG-SHOCKの生みの親である伊部菊雄さんが、35周年記念モデルで奇跡の共演!

  • 写真:江森康之
  • 文:佐野慎悟

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G-SHOCKは今年で35周年、さらに総売り上げ1億本を昨年突破しました。それを記念して誕生したのがNIGO®さんとのコラボモデル。G-SHOCKの生みの親である伊部菊雄さんを交え、その記念モデルについて語ってもらいました。

今回のコラボレーションが初対面となった、NIGO®さん(右)と伊部菊雄さん(左)。NIGO®さんはピンクの「DW-6935」、そして伊部さんはイエローの「DW-5635」を着用。

1983年の誕生以来、世界中で愛されてきた日本生まれの「G-SHOCK」。35周年を記念して1月に発表された新商品は、日本のストリートファッションの先駆者であるNIGO®さんと、初代G-SHOCKからの開発者であるカシオの伊部菊雄さんが、初めてタッグを組んだスペシャルコラボレーションモデルでした。G-SHOCK初代モデルのDNAを受け継ぐ「DW-5600」と、圧倒的な人気を誇る「DW-6900」をベースにデザインされた2モデルは、なんとそれぞれ世界35本抽選販売。2月1日(木)からG-SHOCK公式HPで抽選販売が開始されており、すでに世界中のファンから応募が殺到しているようです。ここではNIGO®さんと伊部さんの両氏にご登場いただき、コラボモデル誕生の裏側にある、特別な思いを語りあっていただきました。

自分の人生の中でもアイコニックな「DW-5600」と「DW-6900」

G-SHOCK 35th Anniversary NIGO® × K. IBE Special Collaboration Model 蛍光染料を2層の樹脂でコーティングして顔料化することによって、退色しにくく透明感のある蛍光色を表現。それぞれ1色のみの展開。

ーーまずは今回、このようなコラボレーションを実施した理由を教えてください。

伊部菊雄 昨年の9月にG-SHOCKの生産数が1億個に到達し、今年の4月には誕生から35周年を迎えます。この大きな節目となるタイミングに、何かスペシャルなことをやりたいと考えていました。私はこれまで個人としてコラボに関わったことはありませんでしたが、「この機会に誰かとコラボを」と考えた時に、直感的にNIGO®さんしかいないと思いました。だから直接NIGO®さんの元に出向いて、この企画に対する思いをお話させていただきました。正直、私がご本人にお会いできるなんて思ってもいなかったので、とても興奮しました。また、NIGO®さん以外との取り組みは考えていなかったので、もし断られていたら、この企画自体を実施していなかったと思います。

「裏蓋のネジに刻印する最新の技術には驚きました。なかなか気づかれないけど、そういう部分にまでこだわっているところにプレミアム感がありますよね」とNIGO®さん。ネジの表面には、「NIGO」と「K.IBE」の刻印が施されています。

――NIGO®さんは、最近はあまりコラボ企画に参加されていないイメージがありますが?

NIGO® ありがたいことに色々なところからコラボのお話をいただくことも多いのですが、いまは基本的にすべてお断りしています。ただ今回は伊部さんから直々にお話をいただき、明らかに普通のコラボとはわけが違うようでしたし、この企画に対する伊部さんの意気込みも伝わってきたので、ぜひご一緒させていただきたいと思いました。

伊部 NIGO®さんとご一緒する上では、ただ色を変えたり、ロゴを乗せたりというような、安易なコラボをご提案するつもりはありませんでした。これまでやったこともないような、また、我々の頭では考えつかないような、とんでもないことに挑戦したかったからです。

「会社的には、最新技術を搭載して各35本しかつくらないっていうのは、とんでもないナンセンスですよね(笑)。でもNIGO®さんとの取り組みということで、会社内での理解は得られやすかったです」と伊部さん。

ーー今回のコラボで「DW-5600」と「DW-6900」をベースにした理由を教えてください。

伊部 最初は初代モデルの「DW-5600」1本で考えていたのですが、NIGO®さんから「DW-6900」も加えてはどうか、とご提案いただきました。

NIGO® 学生の時に憧れていた「DW-5600」はもちろんですが、自分が活動を始めた当時、周りの人がみんな着けていた「DW-6900」も外せないと思いました。自分の人生の中でも、この2本はとてもアイコニックな存在です。今回は開発中の新技術をいくつもご提案いただき、その思い出深いモデルに新たな表情を与えることができたので、とても感慨深い経験となりました。そして何より、伊部さんとコラボができたという点も、僕にとっては大きかったですね。

友人たちから、ほしいという声が殺到。

ゴールドのジュエリーと合わせて「DW-5635」を着用するNIGO®さん。「この蛍光カラーは、金属におけるゴールドと同じように、とてもアイコニックでキャッチーな存在」。

ーー今回のコラボモデルに採用された新技術について教えてください。

伊部 どちらのモデルにも蛍光スケルトン樹脂を採用しているのですが、これまでは色落ちや色褪せの問題があって、このようなクリアな蛍光色を再現することはできませんでした。うちの最新技術があったからこそ実現できた色なのです。実はいろいろとご提案した中でも、僕個人としてはこの色使いが一番やりたかったことです。でもこの奇抜な色は、一歩間違えると夜店にあるような安っぽさが出てしまうので、NIGO®さんに料理していただくことで本当に素敵なデザインになりました。僕は企画当初から何かぶっ飛んだものをつくりたいと思っていたので、NIGO®さんがこの色を選んでくれた時は本当に嬉しかった。心の中で「やったー!!」と叫んでいました。

自身が手がける「ヒューマンメイド」のピンクのパーカに、ピンクの「DW-6935」をスタイリング。腕に着けているとき以外は、デニムパンツのベルトループにぶら下げていました。

NIGO® いま夜店と聞いて「なるほど」と思ったのですが、僕らのファッションでもヒップホップでも、いわゆるユースカルチャーみたいなものは常にストリートから生まれていて、夜店っていう言葉からも同じ匂いを感じました。この色はトレンドに左右されないし、子どもの頃から男性も女性もみんなが大好きな、普遍性をもった色。「どうだ!」っていう勢いのある色でもあります。情報解禁と同時に僕のインスタグラムに写真をアップしたんですが、その途端に友人たちから「どうやったら手に入れられるの?」って一斉にLINEが届きました。でもそれぞれ世界35本抽選販売でそれ以上はつくっていないので、「みんな応募してね」って返しておきました(笑)。

裏蓋には「35th Anniversary Model Thank you from NIGO & K.IBE」というメッセ―ジとともにシリアルナンバーを刻印。液晶ディスプレイのバックライトも、点灯時に時刻表示風のシリアルナンバーが浮かび上がる仕様。

ーー出来上がった商品を着けてみて、どのように感じましたか?

NIGO® かなりインパクトのあるものをつくれたなと思っています。最近コラボアイテムの発売日に長蛇の列ができたっていう話をよく聞きますが、今回のアイテムをどこかの店頭で売り出したとしたら、それらを超える反響が得られる可能性も大いにありますよね。

伊部 今回みたいなデザインは、誰も想像していなかったはず。これまでつくったG-SHOCKの中で、群を抜いてぶっ飛んでいるし、これを超えるものは今後もなかなか出ないと思いますよ。多分私がコラボに参加するのも、これが最初で最後。2億個達成の時には、もう生きていないと思うので(笑)。


ごくわずかな生産数のため、長いG-SHOCKの歴史の中でも倍率は類をみない数字になるでしょう。応募は3月5日まで受け付けているので、いまからでも遅くありません。

DW-5635-9
H42.8×W48.9×D13.4mm、約53g、20気圧防水、¥14,580(税込み)

DW-6935-4
H50×W53.2×D16.3mm、約66g、20気圧防水、¥14,580(税込み)

応募期間:2018年3月5日 23:59まで
応募はこちらから 
http://world.g-shock.com/35th/ja/collaboration/