生まれかわった「IWC銀座ブティック」に、行くべき5つの理由。

  • 写真:宇田川 淳
  • 文:遠藤和呼

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高級時計店が増えていることで注目されている、東京・銀座の並木通り。スイスの名門IWCも2014年4月に直営ブティックをオープン、さらに2018年12月7日には50メートルほどみゆき通り側に移転・リニューアルを果たしました。この新店舗の魅力を5つの“行くべき理由”から紹介しましょう。

スイスの時計ブランドとしては数少ない、ドイツ語圏のシャフハウゼンに本拠を置くIWCは、ハイクオリティで実用性に優れた時計づくりで高く評価されてきました。ブランドを代表するアイコニックなシリーズ「パイロット・ウォッチ」やラージケースの「ポルトギーゼ」、機械式時計復活のシンボルとなった「ダ・ヴィンチ」など傑作が少なくありません。その全コレクションを揃える東京・銀座の直営ブティックがリニューアルオープンしました。売り場面積は旧店舗の2倍となり、店頭在庫も2割ほど増えてパワーアップ。ムーブメントをモチーフにしたディスプレイや書棚に並んだ本や小物など、ショーケースはもちろん店内すべてがIWCの魅力あふれる世界観で満たされており、時を忘れてゆっくりと寛げる空間が広がっています。

カスタマーセンターも併設した、世界でもまれな直営ブティック

銀座駅から徒歩4分。並木通りとみゆき通りが交差する角地に立地。ショーウィンドーを飾る華やかな大輪の花は、実は数百本のストラップ(革ベルト)で構成されています。
重厚感のある落ち着いた店内。銀座という場所柄、客層は若者からシニアまで幅広く、外国人客も増えています。

IWC銀座ブティックは日本で最初の直営店として2014年4月にオープンしました。「今回移転して、売り場面積が倍の64.3㎡になりました。この広さを活かしながら、より充実したサービスを提供していきます」とブティックマネージャーの河西善靖さん。東日本唯一の直営店である、という点が銀座ブティックに行くべき最初の理由です。

2階にカスタマーセンターを設置しているのも際立った特長です。IWCのブティックは世界中に50店ほどありますが、1階がショップ、2階にメンテナンス部門を設置するというスタイルはきわめて珍しいそうです。ここにはブランド公認の技術スタッフが常駐して、オーバーホールを受け付けるほか、簡単な修理を行う予定。高級時計は購入後のメンテナンスも大切であるだけに、気軽に足を運べるカスタマーセンターは心強い存在です。

イタリアのリゾート地の優雅なライフスタイルにインスパイアされた「ポートフィノ」コレクション。50万円台のシンプルな3針時計から、700万円台の複雑機構の時計まで幅広くラインアップされています。
1936年に発表されて以来、ブランドを代表するコレクションとなっている「パイロット・ウォッチ」。「ビッグ・パイロット」など人気モデルもズラリと勢揃いしており、壮観の一語に尽きます。

ふたつ目の理由は、品揃えの豊富さです。店頭在庫は常に100本以上。コレクション別にショーケースが分けられており、スーツに似合うドレスウォッチからコンプリケーションまで圧巻の品揃えとなっています。客層は20代から80代までと幅広く、ライフスタイルや趣味、嗜好に合わせた1本を選べることはIWCの魅力といえます。

「先日も若い男性のお客様が『ポートフィノ』のクロノグラフを結婚記念に購入されました。銀座で時計を選ぶというのは最高の贅沢であり、人生の節目を祝うアニバーサリーにふさわしいですよね」

近年はレディスモデルも充実しており、カップルの来店も少なくないそうです。

「『ダ・ヴィンチ』の36㎜ケースが人気ですが、中にはあえてメンズウォッチを着用される方も。IWCはシンプルでタイムレスなデザインが多いので、コーディネートしやすいことも好まれる理由だと思います」

銀座で出合う、レアモデルの数々。

「ダ・ヴィンチ・パーペチュアル・カレンダー・クロノグラフ」。輝きが魅力のプラチナケース。永久カレンダーとフライバック機能付きのクロノグラフが合体したコンプリケーション。世界限定100本。自動巻き、ケース径43㎜。¥6,728,400(税込)
左:「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ」。eコマースで先行販売され、国内では銀座、大阪ブティック2店舗だけの取り扱い。自動巻き、ステンレススチールケース、ケース径43㎜。¥637,200(税込) 右:「ビッグ・パイロット・ウォッチ・ヘリテージ」。経年変化を楽しめるブロンズケース。自動巻き、ケース径46.2㎜。¥1,582,200円(税込)

3つ目の理由は、他の店舗ではなかなかお目にかかれない商品に出合えることです。製造本数が限られた希少なモデルも揃い、それを手に取って試着できるのも直営ブティックならでは。たとえば「ダ・ヴィンチ・パーペチュアル・カレンダー・クロノグラフ」のプラチナケースは、世界100本限定の超レアモデルです。

「時計は親から子へ、子から孫へと代々継承される資産にもなります。このため当店ではゴールドやプラチナケースを望まれるお客様も少なくありません。IWCのモデルはステンレススチールのケースが圧倒的ではありますが、それだけに高級素材ならではの艶やかな煌めきを、このブティックでご覧いただきたいですね」

他にもブロンズケースや限定モデルなど、一見の価値がある時計がショーケースに並んでいます。圧倒的な商品数により、IWCファンには見逃せません。

最新コンセプトが導入された店内には、各コレクションの世界観を強調するアイテムが飾られています。こちらは、古い地球儀やゴーグルなどをあしらった「パイロット・ウォッチ」のコーナー。
永久カレンダーのムーブメントを再現したディスプレイ。IWCの技術部門を率いてきたクルト・クラウス博士が1985年に開発して、機械式時計復活のきっかけとなった傑作。左下にある4桁の西暦表示が外見的な特長。
壁には注目モデルをフィーチャーしたパネルを設置。こちらは「ポートフィノ」のレディス。夜空を思わせる濃紺のダイヤルに12時位置のムーンフェイズが絶妙にマッチ。

IWCがスイス時計では数少ないドイツ語圏のシャフハウゼンを本拠とするのは、この街の近くにライン川の豊富な水流を活かした発電施設が建設されたことがきっかけです。アメリカ人の時計職人、フロレンタイン・アリオスト・ジョーンズはこれに注目。卓越したスイスのクラフツマンシップと近代的なエンジニアリングが融合した時計製造を目指して、1868年にブランドを設立しました。こうした歴史を持つIWCは、精度や機能性に強いこだわりをもち、有名なペラトン自動巻き機構(両方向巻き)など革新的な技術を開発してきました。

「店内にはIWCの伝統を感じさせるモチーフが飾られています。もちろん数々の名機を手に取ってご覧いただくことも可能です。時間を忘れてゆったりとブランドの世界観を味わっていただきたいですね」

その言葉通り、商品を展示しているスペースには「パイロット・ウォッチ」の伝統を彷彿とさせるアイテムや、「アクアタイマー」を思わせる海に関するモチーフなどがさりげなく飾られています。また、壁には永久カレンダーのムーブメントを再現したディスプレイもあるなど、店内のいたるところでIWCの世界観を感じられるつくりになっていて、それがこのブティックに足を運びたくなる4つめの理由といえます。

おもてなしや接客も、IWCクオリティ

ドアを開けると、ブランドロゴと時計を陳列したショーケースが出迎えてくれるだけでなく、本国での研修を受けたスタッフがていねいに応対。
趣味・嗜好、ライフスタイルなどじっくりと話を聞いて、それにふさわしい時計をセレクト。購入後のアフターサービスも万全です。

ブティックに通うべき5つ目の理由は、接客の対応が行き届いていることにあります。IWC銀座ブティックのスタッフは男性2人、女性5人の計7人。全員がスイス本国での研修を経験しており、ブランドの歴史や哲学、商品、修理などあらゆる知識を網羅して、さまざまな疑問や質問にていねいに対応しています。店内は横長のレイアウトになっており、その両端に商談スペースを設置。距離があるため会話の内容が他人に聞かれる心配もありません。ちなみに、コーヒーや紅茶、シャンパ―ニュなど8種類のドリンクサービスも用意しています。

「世界的な繁華街・銀座だけに多忙な方が多いのですが、こちらに来店されている間は穏やかな時間を過ごしていただきたいと思っています。時計を中心にさまざまなお話ができる、大人の社交場のようなブティックにしていきたいですね」

並木通りに現れた、IWC銀座ブティック。居心地のよい店内で、心ゆくまでお気に入りの一本を探してみませんか。

質実剛健なクラフトマンシップで人々を魅了するIWC。ブランド名は「インターナショナル・ウォッチ・カンパニー」の頭文字であり、スイスでは珍しい英語名に由来しています。

IWCシャフハウゼン銀座ブティック
東京都中央区銀座6-6-1
TEL:0120-26-1868
営業時間:11時~20時
不定休
www.iwc.com