ブライトリング、用の美を追求した端正なクロノグラフ

  • 写真:奥脇孝典
  • 文:佐野慎悟

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人気ブランド「メゾン キツネ」の黒木理也さんの愛用品は、どれもタイムレス。そんな彼の審美眼に、ブライトリングのクロノグラフがぴたりとはまります。

黒木理也さん。1975年、東京都生まれ。12歳でパリへ移住。建築の国家資格を取得。2002年にジルダ・ロアエックとともに「メゾン キツネ」を設立。音楽、ファッション、カフェなど幅広いジャンルを股にかけ、クリエイションを続けている。NBAやADER ERRORとのコラボも注目を浴びる。

ファッションをメインとした人気ブランド「メゾン キツネ」の共同設立者で、クリエイティブディレクターの黒木理也さんは、いつ見てもスタイルがブレません。決して華美に着飾ることはなく、常にカジュアルで自然体。そんな彼の審美眼に、ブライトリングのアイコン的存在であるクロノグラフの腕時計は、どのように映るのか、実際に着用してもらい話を聞きました。

ブレないもの選びの、 根底にある価値基準。

ピラミッド状のモチーフをいくつも連ねた愛用のシルバーバングルは、パリの友人が手がけている「ル・グラム」というブランドのもの。「デザインといいブランド名といい、存在感を主張しすぎない『透明感』が気に入っている」と黒木さん。

この日着用していたシャツは、10年以上愛用しているお気に入り。自身のブランドで初めてつくったデニムシャツだとか。

「一度気に入ると、壊れて着られなくなるまでずっと同じものを着てしまいます。このシャツも、最初はインディゴブルーだったのですが、いまではこんなに色が落ちて……。でもデニムって、とてもニュートラルな素材だから、毎日着ていても飽きないし、意外と着る場所を選ばないところも好きなんです。このシャツにネクタイを合わせれば、ディナーにも行けたりする懐の深さがいいんですよね」

サングラスはモスコットのマスターピース的な定番モデル「レムトッシュ」。ブランドロゴの主張がなく、掛け心地にこだわったものづくりにファンが多い老舗です。こちらも余計なデザインは加えず、機能を優先したデザインである点が気に入っているといいます。

黒木さんが愛用するものは、どれも〝ニュートラル〞な雰囲気を漂わせていて、タイムレスな魅力をもったもの。サングラスのチョイスも、18歳の頃からモスコットの〝レムトッシュ〞と決めています。

「このサングラスは、派手にブランドをアピールをするわけじゃないけど、いつの時代にも定番として愛されていますよね。シルバーのバングルも友人のブランドのものですが、デザインがシンプルで目立ちすぎないし、どんなシーンや服装にも、すんなりと馴染んでくれます」

どんな時代やシーンにも馴染む、ニュートラルさがいい。

自社開発製造自動巻きムーブメント“キャリバー01”を搭載した、ブライトリングの名作腕時計の中でもアイコニックな存在といえる「ナビタイマー 8 B01クロノグラフ43」。

時計の好みに関しても、昔からまったく変わっていないそう。

「1969年に登場した世界初の自動巻きクロノグラフは、確かブライトリングが数社と合同で開発したものだと記憶しています。20代の頃はその時期のクロノグラフのデザインが大好きで、ヴィンテージのものをよく使っていましたね」

クロノグラフは「シンプルで目立ちすぎない」というよりも、むしろ複雑で大ぶりのデザインが多い印象です。そんなブライトリングのクロノグラフのどのような部分が、黒木さんの琴線に触れるのでしょうか。

「ナビタイマー 8 B01クロノグラフ43」。自動巻き、SSケース、ケース径43㎜、100m防水。¥896,400

「僕は基本的にミニマルなデザインが好きなのですが、それは必ずしも見た目だけの話ではありません。クロノグラフのなかには、途方もなく精密で、正確な機械が詰め込まれています。その複雑さを隠して、ここまでシンプルに見せられているのは、ある意味とてもミニマルだと思っています」

どんな時代やシーンにも馴染む、ニュートラルな存在。この価値基準があるからこそ、黒木さんのスタイルはブレないのかもしれません。

問い合わせ先/ブライトリング TEL:03-3436-0011
www.breitling.co.jp