ブライトリング「アベンジャー」 屈強さと繊細さが宿る、冒険する男のための時計。

  • 写真:宇田川 淳
  • 文:笠木恵司

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タフで卓越した耐久性・耐衝撃性を備えるブライトリング「アベンジャー」が刷新された。ケースの仕上げがポリッシュからサテンに変わるなど、武骨な佇まいに精巧感が加わった。

「アベンジャー クロノグラフ43」。竜頭だけでなくクロノグラフのふたつのプッシュボタンに刻まれた滑り止めの溝が印象的。ケースの仕上げが鏡面ポリッシュから金属の質感を強調するサテンに変更された。

耐久性に富んだケース、両面無反射コーティングを施した極厚のサファイヤクリスタル・ガラス、プロテクタに保護されたねじ込みロック式リューズなど、堅牢な佇まいが魅力のブライトリングの人気シリーズ「アベンジャー」。このたび、クロノグラフモデルをはじめとする待望の新作が登場した。

鏡面からサテンへの変更で、精巧な質感を強調。

「アベンジャー クロノグラフ43」。ベゼルのアラビア数字をカットすることで、引き締まった大人顔に。自動巻き(キャリバー13)、ステンレス・スチールケース、ケース径43mm、パワーリザーブ約48時間、300m防水。¥668,800

思わず嘆声を漏らすほど圧倒的なボリュームと存在感。しかも並外れてパワフルな顔つきが、苦難に屈しない強固な意志や精神性すらイメージさせる。ブライトリング「アベンジャー」は、大空を飛翔する冒険家のパートナーとして2001年に誕生。武骨あるいは硬派ともいえる頑強さだけでなく、人間工学に基づいてローザンヌ工科大学と共同開発したスタイルは、視認性・装着性・使用感ともに優れている。

まさにプロフェッショナルが現場で愛用できるリアルな機能を追求したコレクションだが、リニューアルされ待望の新作が登場した。13年にスリム&サイズダウンした「アベンジャーⅡ」が加わったが、シリーズとしては初めての刷新となる。

「アベンジャー シーウルフ45」。3000m防水のスーパーダイバーズウオッチ。自動巻き(キャリバー17)、ステンレス・スチールケース、ケース径45mm、全モデルで針とインデックスに蓄光式夜光を塗布、パワーリザーブ約38時間、ケースバックはチタン製。¥513,700。

それだけ完成度の高いスタイルであるため、外観に極端な違いはない。細部は注意深く手がかけられており、それを象徴するのが、ネジ込み式竜頭とクロノグラフのふたつのプッシュボタンだ。どちらも深い溝が刻まれ、手袋を着けたままで操作しても滑ることがない。また、プッシュボタンの芯を管状のフレームがしっかり包み込んでおり、軸折れしないよう守ってくれる。気づきにくいところまでていねいに配慮されているのだ。

実際に腕につけてみてわかる、本当の魅力。

「アベンジャー オートマチック43」。自動巻き(キャリバー17)、ステンレス・スチールケース、ケース径43mm、3時位置に日付、パワーリザーブ約38時間、300m防水。¥447,700

リニューアルモデルは、ベルトとの接合部であるラグの形状がより腕にフィットするようアップデートされ、ケースの仕上げも鏡面のポリッシュからサテン仕上げに変更されたことが目立つ変化だ。金属の質感を強調するだけでなく、逆回転防止付きベゼルのサイドとライダータブ(大型インデックス)はポリッシュで磨き上げており、より精巧で立体的な輝きが漂う。

また、クロノグラフではサブダイヤルの数字目盛りを減らしてスッキリと整理。ベゼルにあったステンシル書体のアラビア数字もカットされ、3カ所のライダータブ(15、30、45)だけ。このライダータブは、風防ガラスへの直接的な衝撃を保護し、手袋でもベゼルを円滑に操作できるように開発された、ブライトリングならではの装備だ。

ブライトリング アベンジャー クロノグラフ 45 スイス エアフォースチーム リミテッドエディション。9時位置にあるサブダイヤルには、スイス エアフォースチームのロゴが配され、独特なイエローとレッドが美しいアクセントを放つ。針とブラックのインデックスはスーパールミノバ®蓄光塗料が塗布されている。自動巻き(ブライトリング 13)、ステンレス・スチールケース、ケース径45mm、300m防水。¥663,300

ベゼルのアラビア数字にこだわりをもつファンもいるはずだが、クロノグラフ秒針のトップなどにあった赤の差し色もなくなり、前よりもぐっと引き締まったイケメンの大人顔になったのではないだろうか。ケースは43mm、45mm、それに48mmのスーパーラージサイズ。3針とクロノグラフ、GMTの3タイプから選べる。

興味はあるが自分にはヘビーかも、と感じる人は、ためらわずに店頭で実機を腕に着けてみてほしい。重量バランスがいいので、意外にもしっくりと馴染み、負担を感じない。タフだが心優しいハードボイルドなモデルであり、それは持つ人にも共通する信条ではないだろうか。

問い合わせ先/ブライトリング・ジャパン TEL:03-3436-0011 www.breitling.co.jp