多種多様な原酒のなかから、厳選されたもののみが「響」のブレンドに。ブレンドの技術やブランドのイメージは、代々にわたりブレンダーたちに継承される。
「しっかりとした熟成感と華やかさをもち、さまざまな香りが美しくバランスよく響き合う。それが我々の継承する"響"のイメージ」
そう話す福與氏は、4代目チーフブレンダー。歴代のマスターブレンダーやチーフブレンダーと共有した時間のなかで培われた、ブレンダーとしての知識や技術を総動員し、何度も原酒のテイスティングを行い、慎重にブレンドを重ねていきます。
華やかな樽香や熟したフルーツを思わせるフレーバーが、幾重にも重層的に広がる、繊細な日本人らしい味わいのブレンデッドウイスキー。多くの飲み手を魅了するそんな"響らしさ"は、日本の四季を封じ込めた原酒と、創業者であり初代マスターブレンダーでもあった鳥井信治郎氏の時代から連綿と継承される、サントリーのウイスキーづくりの技術によって現代へと受け継がれてきました。
「日本人の感性で、世界で愛されるウイスキーをつくる」
今年のインターナショナル・スピリッツ・チャレンジで「響21年」が成し得た快挙。それはまさに、いまから100年以上も前に鳥井信治郎氏が描いた壮大な夢が、現代に結実した瞬間でもあったのです。
楮(こうぞ)や三椏(みつまた)といった日本古来の植物が原料の越前和紙を使った「響21年」のラベル。一つひとつ手ちぎりで仕上げられます。さらには荻野丹雪氏による墨書など、細部に日本人の美意識が宿っています。
中味のウイスキーのみならず、ボトルやラベルデザインにも注目です。和紙デザイナーの堀木エリ子氏がプロデュースし、約1500年の歴史をもつ越前和紙を用いたラベルは、艷やかで気品ある佇まいが特長となっています。
さらには、その上に書家である荻野丹雪氏による「響」の墨文字が書かれ、世紀を超えて日本人が脈々と受け継いできた伝統や、繊細な美意識を宿しています。
そんな「響」ブランドの現在のラインアップは、「響ジャパニーズハーモニー」と「響17年」、「響21年」、そして「響30年」の4種です。
「もちろんウイスキーは嗜好品なので、リラックスして飲んでもらえばいいのですが、初めて『響』を飲む際や、その日に初めての『響』を飲む際には、ぜひ最初のひと口目だけ、気持ちをウイスキーに向けていただきたいですね。そうすると、すべての『響』に共通する、華やかでどこまでも広がるような香りを感じていただけると思います」
それが、福與氏のいう「響」の愉しみ方。ジャパニーズウイスキーの新たな歴史をつくった、日本が世界に誇るブレンデッドウイスキー。中味にも装いにもすべてに贅を尽くした最高峰のブランド「響」が奏でる繊細なハーモニーは、これからも人々の心を震わせ続けることでしょう。
「響」ブランドの現在のラインアップは、「響ジャパニーズハーモニー」と「響17年」、「響21年」、そして「響30年」の4種が展開されている。「響21年」と「響30年」は数量限定販売。