「ドン ペリニヨン P2」が贈る、時空を超える旅。

  • 写真:遠藤 宏
  • 文:安齋喜美子

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唯一無二のラグジュアリーな体験をもたらしてくれるシャンパーニュ「ドン ペリニヨン」。先ごろ開催された「ドン ペリニヨン P2」誕生を記念したスペシャルイベントを通して、その豊潤な世界観を紹介します。

一夜限りの饗宴、「ドン ペリニヨン P2 エクスペリエンス」

会場のエントランスでは「ドン ペリニヨン P2」のボトルがゲストを迎える。ここで写真撮影をするゲストも多数。

その年に収穫された最上級のブドウのみからつくられる長期熟成型のシャンパーニュ「ドン ペリニヨン」。ボトルの中には、17世紀に生きた僧侶にして天才醸造家であったドン・ピエール・ペリニヨン修道士の精神が、いまも確実に息づいています。繊細にして芳醇なスタイルは、熟成の“時”がもたらした“自然のエネルギー”といえるでしょう。

一歩足を踏み入れると、巨大なスクリーンと森を思わせるような作品が。“シャンパーニュは自然の産物”ということを実感。
エントランススペースでは「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2005(P1)」をサーブ。繊細でエレガントな味わい。

「ドン ペリニヨン P2 エクスペリエンス」の会場に誕生したアート群は、ヴィンテージが内包する“自然のエネルギー”を五感に訴えかけてきます。アーティストやクリエイターによって創造された光や雷鳴、水といったエレメンツはブドウが育つシャンパーニュ地方の自然を思わせ、まるでシャンパーニュが誕生するまでの“ブドウの旅”を象徴するかのようです。各界を代表する著名人やセレブリティも“ダーク”のドレスコードで来場し、「ドン ペリニヨン P2」の奥深い世界を楽しんでいました。

「ドン ペリニヨンの強みとは、ヴィジョンをもって創造することにあります」とリシャール・ジェフロワ氏。

ドン ペリニヨンをブドウからシャンパーニュ、さらには“至高の芸術”へと昇華させる鍵を握るのが、醸造最高責任者のリシャール・ジェフロワ氏。この日は、「ドン ペリニヨン P2 エクスペリエンス」のために来日しました。

「P1からP2への、“時空を超える旅”へようこそ。ドン ペリニヨンは、“時”を大切にしたシャンパーニュです。時間とは一直線に流れるものではなく、オーガニックで、アクティブで、エネルギッシュなものの集合体であると私は考えています。シャンパーニュには、長い熟成の途中でその美しさを語りかけてくる瞬間があるのですが、それを私は“プレニチュード(P)”と名づけました。熟成とは、未来に向かって新たな姿をつくることですが、16年の時を経たドン ペリニヨン P2は、光のような美しさを発する第二のプレニチュード(P2)へと開花しました。今宵、皆さまにこの“光”に触れていただけたら光栄です」

アートとシャンパーニュの前衛的コラボレーション

エントランスを抜けたホールにディスプレイされていたのは「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2005(P1)」。8年の熟成を経てもフレッシュな味。

ゲストは、壮大なスケールの空間の入り口に降り立つと、真っ暗なエントランスの中へ。ここから、スペシャルな一夜が始まります。暗いトンネルをくぐると、シャンパーニュ地方の自然を思わせるブドウの木や枝、蔓のオブジェが。自然の息吹を感じながら、「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2005(P1)」で乾杯。シャンパーニュとアートの饗宴は、かつて誰も体験したことのない、感性の世界への“インナートリップ”でもあるのです。

ゲストは、人為的なクリエイションの向こうにある“自然のエネルギー”を体感。轟く雷鳴には多くの人々が驚嘆した。

「ドン ペリニヨン P2 エクスペリエンス」を彩ったのが、現代の日本を代表する気鋭のアーティストやクリエイター。メディアアートインスタレーションは落合陽一さん、映像演出は東市篤憲さん(A4A)、オプトロンパフォーマンスは伊東篤宏さん、そして音響設計は牟田口景さん(WHITELIGHT)が担当。テスラコイルの高電圧の圧倒的なエネルギーや、光の波長ほどもない極限に近い薄さのシャボン玉など、想像力によって人間の五感では通常体感できない“自然が内包するエネルギー”を具現化しました。

ナノ秒レーザーによる微細な泡の表現。ジェフロワ氏の「長い熟成の途中で、自らの美しさを語りかけてくる瞬間」という言葉が浮かぶ。
テスラコイルの雷から連想するのは、シャンパーニュ地方の春の雨。厳しい自然の中から、優雅なシャンパーニュが生まれる。

「P2 HALL」では、“P2の世界(エネルギーが凝縮した緊張感と、人間の創造性)”を体感。奥から聞こえるのは滝スクリーンの音で、歩み寄ると巨大な滝によるスクリーンが目に入ります。落合陽一さんの作品にはスポットライトが当たり、幻想的な空間を生み出しています。人為的でありながらも、不思議と“自然”が感じられるのは、アーティスト自らが過ごした“成長の時間”が、「ドン ペリニヨン P2」が過ごした“熟成の時間”に自然に重なり合ったからなのでは。そこには、この瞬間にしか生まれない究極のアートがありました。

近未来を思わせるダイニングで、気鋭のシェフの料理を。

無機質なコンクリートと花に彩られたロングテーブルが、不思議な空間を体現した。かつて経験したことのないスペシャルなディナーが始まる。

コンクリート打ちっ放しの無機質なビルの中に突如として現れたのは、華やかに彩られた特設のディナースペース。まるでオーロラを思わせるようなグリーンの光と「ドン ペリニヨン P2」が、華麗にドレスアップしたゲストを迎えます。オーセンティックなグランメゾンとはまたひと味違ったその空間は、まるで近未来のダイニングのよう。“未来の時間”を想像させるその様子は、カーヴの中で長い時を過ごしたヴィンテージのさらなる熟成をも示唆しているかのようです。

長らくフランスで活躍していた須賀シェフ。彼の料理が日本で、しかも特別な場所で楽しめるとあって、ゲストの期待も膨らむ。

スペシャルディナーを担当したのは、食のプロフェッショナルのあいだで“いま日本で一番食べるべきフレンチ”と評される「SUGALABO」の須賀洋介シェフ。そしてデザートは、こちらも個性的なデザートが人気の「エスキス」成田一世シェフ。10年以上も前、パリで交流のあったふたりが、ドン ペリニヨン P2を縁に再び強力タッグを組みました。

「ここにいらっしゃるのは、選び抜かれた美食家の皆さま。正直、緊張しました」と笑顔で語る須賀シェフ。とはいえ“緊張”という言葉とは裏腹に、テーブルに供されたのは、須賀シェフならではのエッジーな感性が光る料理の数々でした。

「重力からの解放」(愛知県・日間賀島沖 スズキ キャビア“ストゥーリア”)。色のコントラストが美しく、シャンパーニュとの相性も抜群。
器はすべて有田焼を使用。こちらは「李荘窯」銀彩蓋付向付。日本古来の伝統を重んじながらも、印象はとてもモダン。

「ドン ペリニヨン P2 – 1998 エクスペリエンス」と題されたコースは、まさしくヴィンテージにふさわしい“自然が内包するエネルギー”を象徴するかのような料理。ひと皿ひと皿が驚きに満ちて、テーブルのあちこちから歓声が上がります。

「時の揺らぎ」(鴨のフォアグラ スリランカ産生粒胡椒)、「凝縮されたコア」(北海道産 雲丹 京都産 汲み上げ湯葉)、「重力からの解放」(愛知県・日間賀島沖 スズキ キャビア“ストゥーリア”)、「美しき無限」(ヴァンデ産 鴨 ご飯 スパイス 香草)、「極夜の現」(ミント 柑橘)など、コースが進むとともに、“無限の時の流れ”をも体感できるという仕組み。ゲストはしばし、素晴らしい料理とシャンパーニュの豊かな味わいに酔いしれました。

自然のエネルギーが凝縮された「ドン ペリニヨン P2」

「ドン ペリニヨン P2」の崇高な哲学を表すかのような、“トーン・オン・トーン”の紋章に飾られたボトルデザイン。

今回リリースされた「ドン ペリニヨン P2」は、メゾンの真骨頂が体感できるヴィンテージです。第一のプレニチュード(8年)、そして第二のプレニチュード(16年)を迎えたヴィンテージは、一見眠っているようでありながら、ダイナミックな変化を遂げています。それは言い換えれば、“進化”とも呼べるもの。熟成に耐えうるということは、果実味と酸味がハイレベルな段階で調和している証明にほかなりません。繊細にして芳醇、羽衣のように軽やかなのに奥行きとコクを感じる味わいは、このシャンパーニュならではの魅力なのです。

ボトルネックには“P2”のロゴ。これがドン ペリニヨンの究極のラグジュアリーの証。
「シャンパーニュは、ひとつひとつのヴィンテージが旅につながるのです」とジェフロワ氏。

「“プレニチュード”とは本来、人間の熟成期を指す言葉です。誰もが迎える熟成期にこそ、このドン ペリニヨン P2はふさわしい。あなたの輝く時間とともに、ぜひ楽しんでください」とリシャール・ジェフロワ氏。

ドン ペリニヨン P2は、私たちの感覚を強く、濃密に刺激し、“高度に緻密な世界”へと誘います。それは精神のラグジュアリーであり、いまここにある時間をさらに豊かにしてくれるもの。そしてそれこそが、“シャンパーニュの本質”でもあるのです。(安齋喜美子)

ドン ペリニヨン P2 – 1998
ギフトボックス入り、750ml、¥54,000

問い合わせ先/MHD モエ ヘネシー ディアジオ TEL:03-5217-9733
www.domperignon.com