シンプルで上質な「セラピアン」のバッグで、クリエイティブな日々がはじまる。

  • 写真:廣瀬順二
  • スタイリング:小林伸崇
  • ヘアメイク:KIE KIYOHARA(beauty direction)
  • 文:佐野慎悟
  • 協力:TRUNK(HOTEL)

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オン・オフともにスタイリッシュに過ごす男性にふさわしい、洗練のバッグが揃うミラノのブランド「セラピアン」。さまざまなシーンで使いたいバッグを、秋の始まりにぴったりなスタイリングでご紹介します。

左から:PVCトートバッグ(W35×H40×D20cm)¥100,440、iPadケース(W27×H21.5×D2.5cm)¥62,640、クラッチバッグ(W35×H26.5×D3cm)¥89,640、2wayショルダーバッグ(W47×H37×D14cm)¥155,520/すべてセラピアン

1923年にイタリアのミラノで創業した「セラピアン」は、ヨーロッパを中心に、世界各国の限られた百貨店やセレクトショップで取り扱われているプレミアムなバッグブランドです。洗練されたカラーリングとデザインで表現されたミニマルなエレガンスは、エフォートレスに過ごす、大人の上質な日常に心地よく馴染みます。アンニュイな表情を携えたグレーやライトブラウンのコレクションは、秋口のスタイルをシックに引き立てるでしょう。

エレガントにさりげなくエッジさを加えた、新しいバッグのカタチ

マチ幅の広いボクシーなシルエットで、荷物が少なくてもしっかりと自立。底面にはブランド名の“S”をかたどった底鋲がほどこされており、細かいところにまでこだわりがあふれています。2wayショルダーバッグ(W47×H37×D14cm)¥155,520/セラピアン

まず紹介したいのが、しっとりとなめらかな質感から、レザーバッグながら「カシミア」と名付けられた定番シリーズの新作。ボクシーなシルエットのトートバッグに短いトップハンドルがついた、コンテンポラリーなフォルムが新鮮です。男らしい大型のバッグでありながら、柔らかいグレインレザーを用いた軽量なつくりが実用的。落ち着いたライトグレーの色味が見せる繊細な陰影のグラデーションは、素材の上質さをさりげなく主張しています。ゆったりとしたシルエットのニットとスラックスを合わせたシンプルな装いに心地よく馴染み、大人のライフスタイルに添えるデイリーユースのエレガンスです。

控えめに施されたブランドロゴ以外は、装飾を一切排したミニマルなデザイン。均一なシボを見せるレザーの質感とともに、ストイックな美意識が際立ちます。

大ぶりなフォルムのボディに短いトップハンドルを施したユニークなデザインで、手提げのように持ち運ぶ姿が特徴的。ありふれたトートバッグとはひと味違う使用感で、いつものシンプルなスタイリングに合わせるだけでさりげなくオリジナリティを表現できます。付属のショルダーストラップを使えば、移動中に両手がフリーになる上に、荷物が増えて重くなったときにも便利。一見すると変則的なスタイルでも、主張しすぎることのないミニマルなデザインと、ベーシックな使い方ができる柔軟性が、長年愛用できるタイムレスな魅力を支えています。

上質な素材の表情が際立つシンプルなレザーバッグでありながら、エッジの効いたデザインによってクラシックになりすぎず、モダンなスタイリングにもよく馴染みます。

トップハンドルが短く、さらにショルダーストラップを外して使えるので、小脇に抱えてクラッチバッグスタイルで持ち運ぶこともOK。ハンドルを肩に通すトートバッグよりも、印象はより都会的で洗練されたイメージに。このサイズ感のクラッチバッグはなかなかないので、装いに変化をつけたいときには抜群のスパイスとなってくれます。「カシミア」と呼ばれるほどなめらかでキメの細かいグレインレザーは、しっとりした肌触りと身体の曲線に馴染むしなやかさが魅力。毛足の長いセンシュアルなニットに合わせれば、繊細なテクスチャーのコントラストが楽しめます。

ミニマルを極めた、ノマドワーカーのためのビジネスバッグ

上:iPadケースは開口部の反対側にハンドルが施されており、持ったときのホールド感が高く小型でも使いやすい。(W27×H21.5×D2.5cm)¥62,640 下:クラッチバッグはL字型にジップが開くスマートなデザイン。(W35×H26.5×D3cm)¥89,640/ともにセラピアン

上質なレザーに型押しを施した「エヴォリューション」シリーズは、傷や汚れに強く毎日持ち歩くビジネスバッグとして活躍してくれます。上の写真、下はノートPCをはじめガジェット類や書類を収納できるクラッチバッグ。上はクッション材入りiPadケースで、こちらもクラッチバッグとして活用できます。どちらも色展開が豊富なので、時計や靴と合わせて、もしくはスーツスタイルの差し色として、スタイリングのワンポイントとしても使えます。テーブルの上に置いても気にならない薄型でコンパクトなデザインは、クライアントとの打ち合わせが多いビジネスシーンにも最適。最小限の荷物でスマートに働く、クリエイターのライフスタイルに寄り添います。

L字型に開くクラッチバッグにはなめらかな人工スエードのライニングが施され、タブレット画面の保護にも適したデザイン。

ビジネスシーンでもノータイで過ごすことが多いクリエイターには、薄型のノートPCなどもスマートに収納できるクラッチバッグがよく似合います。決して堅苦しく見せず、常に装いはエフォートレス。上品な仕立てのテーラードジャケットに軽快なホワイトスニーカーを合わせるように、バッグもあくまで軽快なデザインを選びたいところです。ノートPCやタブレットが一台あれば、カフェやホテルも仕事場になるのが現代のビジネスシーン。ミニマルなライフスタイルを極めたノマドワーカーにとっては、必要最低限の荷物を想定したクラッチバッグこそが、究極のビジネスバッグなのです。

シルバーの型押しでさりげなく施されたブランドロゴは、シンプルなデザインのなかでほどよいアイキャッチとなっています。アルファベットの“S”が重なり合ったロゴは、創業者のステファノ・セラピアンのイニシャルからインスパイアされたもの。

機能面で必要な要素以外の装飾性を徹底的に取り払ったデザインは、クオリティに対する自信の表れでもあります。上質を知る大人が使うべきアイテムは、決して見た目の豪華さや奇抜さをアピールするものではなく、そこにあるべき機能とクオリティが自然に同居した、ある種“あたりまえ”のデザインだと言えます。そんなことを静かに語りかけてくるセラピアンのバッグは、やはり古くから世界中の有識者に愛されてきました。ジャズ界の帝王フランク・シナトラが日々愛用したバッグも、映画『おしゃれ泥棒』でオードリー・ヘップバーンが持っていたバッグも、機能とクオリティが同居したセラピアンのバッグでした。

カジュアルスタイルに、変型トートが大人の落ち着きを与える。

人工スエードのライニングが施された内装は間仕切りのない広々としたつくり。レザーストラップで本体につながる取り外し可能なポーチも付属しています。PVCトートバッグ(W35×H40×D20cm)¥100,440/セラピアン

キャンバス地にPVC加工を施し、ブランド名の頭文字を型押しした「ステパン」は、1970年代に誕生して以来、世界中で高く評価されているアイコニックなシリーズ。全面に施されたエンボスは複雑な表情を生み、レザーともナイロンともひと味違う、繊細な陰影を描きます。マチ幅が広くとられた大ぶりなトートバッグは、カジュアルな休日のスタイルにほどよくフィット。ちょっとした外出時のワンマイルウェアにも、洒落たカフェでくつろぐリラックスウェアにも、さりげない大人のエレガンスを添えてくれます。さらに内側には同素材のポーチが付属しているので、小物の持ち運びにも便利です。

キャンバス素材をベースにしたシンプルな構造のトートバッグは、軽量でしなやかな素材感が魅力。立体的なデザインが生むシワ感も、味わい深いテイストのひとつです。

トップハンドルが平面的に取り付けられる通常のトートバッグとは違い、ハンドルがボディの一部をつまむようなデザインで、身体のラインにフィットする立体的なフォルムが表現されています。この形状によって、身体を左右にひねったりかがんだりしたときにも、バッグの位置がずれにくい安定性を確保。さらに、開口部中央にはマグネットが施されており、荷物が落ちにくい工夫が施されています。気候が変わりやすい秋口には、上着や雨具が取り出しやすいシンプルなトートバッグが活躍します。水や汚れにも強い素材なので、ちょっとした雨でも気にせずに使えるでしょう。


地面に置いても自立する張りのある素材感ながら、立体的なフォルムが生む繊細な光沢感により、肩ひじ張らないしなやかなエレガンスが表現されています。

一見ジオメトリックなテキスタイルに見えますが、よく見るとブランド名の頭文字“S”のモチーフが連なるアイコニックなデザイン。ここでもあえてブランドロゴの類は控えめに施すことで、毎日使っても飽きのこないタイムレスなデザインへと昇華しています。ものの出し入れがしやすいトートバッグの利便性を活かしたシンプルなつくりはそのままに、立体的なフォルムとテクスチャーでコンテンポラリーな表情をプラス。ちょっとしたニュアンスの違いだけでも、装いの印象は大きく変わります。カジュアルとエレガント。両方の側面を併せもつトートバッグは、大人のデイリーユースに最適です。

(2ページ目)ニット¥34,560、パンツ¥28,080/ともにオーラリー(オーラリー TEL:03-6427-7141)
(3ページ目)ジャケット¥58,320、パンツ¥41,040、シャツ¥30,240/すべて08サーカス(08ブック TEL:03-5329-0801)
(4ページ目)Tシャツ¥29,160/キャン ペプレイ(ディプトリクス TEL:03-3409-0089)パンツ¥32,400/08サーカス(08ブック TEL:03-5329-0801) メガネ¥42,120/マックスピティオン(コンティニュエ TEL:03-3792-8978) スニーカー¥8,532/ムーンスター(ビームス ライツ 渋谷 TEL:03-5464-3580)

●問い合わせ先/セラピアン(ウエニ貿易) TEL:03-5815-5720
http://serapian.jp