マムート×小林紀晴 未知の部分が、創造の楽しみに変わる。

  • 写真:筒井義昭(GLOVE)
  • スタイリング:小野田 史
  • ヘア&メイク:MASAYUKI (The VOICE)
  • 文:和田達彦

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興味の赴くまま、あらゆるものを被写体にしながら旅をする写真家・小林紀晴さん。写真に限らずあらゆる表現分野に取り組む彼を支えている想いとは?

「マムートのウエアは、シルエットが細身なのがいいですね」と語る写真家の小林紀晴さん。屋外で撮影することの多い小林さんにとって、アウトドアウエアは普段着同然の存在。特に海外へ撮影に行く場合には、軽量で乾きやすく、機能的なアウトドアウエアがいちばん適していると言います。

「ここ10年ほどの間、定期的に故郷である諏訪を見下ろす八ヶ岳の山々に登って写真を撮っていました。その関係で登山家・竹内洋岳さんの本を執筆させていただきました。八ヶ岳にも一緒に登ったのですが、彼がマムートを着ていて、それを見て改めていいなと思いましたね」

写真家としてはもちろん、様々なフィールドでの活動を切り開いている彼に、「表現」することへの想いを語ってもらいました。

時々の興味に応じて、被写体は移っていく。

あらゆるものを被写体にしてきた写真家・小林紀晴さん。

デビュー作『ASIAN JAPANESE』では、アジアを旅する日本人にフォーカスした小林さんですが、昨年開いた写真展『伝来/消滅』では、同じアジアでも遺跡や寺院などを中心に撮影した作品を展示しました。また一時期は象の写真ばかり撮っていたこともあるそう。依頼された仕事は別にして、彼の作品の被写体は、人から自然、物へと、その時々の興味に応じて移ろっていきます。

『東京・二万年の水流』。モノクロームで撮影しているのは、川の流れを中心とした地形という主題をはっきりさせるためだと小林さんは語る。

日本国内では、八ヶ岳のほか、20年ほど前に諏訪の御柱祭を撮影したことを機に、全国の土着的な祭りの写真を撮り続けています。また3年ほど前からは『東京・二万年の水流』と題して、川やその周辺を撮影しによく出かけるそう。

「僕は地形マニアで、その地形をつくるもととなる川に興味があるんです。時間があくと、天気を見計らって目星をつけておいた場所へ撮りに行きます。じっくりと、測量士のように撮る。実際に測量士と間違われたこともあります(笑)」

水辺の写真は20代のころから愛用しているエボニーの4×5フィルムカメラ。「普段の仕事ではデジタルばかりなので、その反動ですね」

表現のフィールドは、写真や文章だけにとどまりません。今年からは写真家・瀬戸正人さんの生い立ちを題材とした自主映画の製作を行っています。

「映画は、映像とストーリーが一体化していて求心力があるところが面白い。難しいし、いままでやったことがないことなので未知の部分も多いですが、楽しみながらつくっています」

これからも小林さんは、新しい趣味に熱中するように、さまざまな題材に挑戦していくことでしょう。

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小林紀晴 写真家

1968年長野県生まれ。東京工芸大学短期大学部写真科卒業後、新聞社カメラマンを経て91年に独立。95年に『ASIAN JAPANESE』でデビュー。97年『DAYS ASIA』で日本写真協会新人賞受賞。以後、雑誌、広告、TVCF、小説執筆など、さまざまなジャンルで活動している。写真集『homeland』をはじめ、著書多数。近著に『ニッポンの奇祭』(講談社現代新書)。

問い合わせ先/Mammut Sports Group Japan TEL:03-5366-0587 www.mammut.jp/