Feature Fashion ルイ・ヴィトンの歴史に刻まれた、幻想的な東京の一夜に注目!

ルイ・ヴィトンの歴史に刻まれた、幻想的な東京の一夜に注目!

映像:Tokyo Film 写真:山田智和 スタイリング:オクトシヒロ ヘア:ABE(M0) メイク:ユカハイラック(D-CORD) 文:佐野慎悟

去る9月、ヴァージル・アブローがメンズ アーティステイック・ディレクターに就任以来、初めて東京で開催された、ルイ・ヴィトン2021年春夏メンズ・ファッションショー。一夜限りの幻想的なスペクタクルとモデルUTAが纏う最新ルックを、注目の映像作家・山田智和の視点で切り取る。

9月2日(水)、まだ蒸し暑さの残る東京の夜。ルイ・ヴィトンの 2021年春夏メンズコレクション“チャプタ ー2”は、開港を目前に控えた東京国際クルーズターミナルを舞台に発表された。コンテナに囲まれたランウェイには巨大なバルーンが中空を漂い、多様な人種とカルチャーが入り乱れた会場は、まるで一夜限りの“カーニバル”のような雰囲気に包まれた。

ルイ・ヴィトンの歴史に刻まれた、幻想的な東京の一夜に注目!

日本国内外で活動するローカルのモデル約120名が、パレードのようにランウェイを自由に練り歩いた“チャプター2”。

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2021春夏コレクションのセットアップは、タイトなサイジングが特徴。華やかなでドレッシーなスタイルは必見だ。

ルイ・ヴィトンのメンズは、新型コロナウイルスのパンデミックをひとつの契機として、今後はアップサイクルの概念を取り入れ、新コレクションを発表すると表明。この新コンセプトは、今年7月にデジタルで開催されたパリ・メンズ・ファッションウィークにて、「メッセージ・イン・ア・ボトル」と名付けられたデジタルプレゼンテーションとともに世界へ発信。実写とアニメーションを組み合わせた映像では、パリのアトリエから運び出されたコレクションがコンテナの中に詰め込まれ、「ズームとその仲間たち」と呼ばれる多種多様なアニメのキャラクターと、世界を巡る航海へ出発する様子が描かれている。8月には、「メッセージ・イン・ア・ボトル」の“チャプター1”が、最初の寄港地である上海にて初披露された。そして今回、東京の地で“チャプター2”が発表されたのだが、どちらのショーもライブストリーミングで世界に向けて配信。開始直後から各地で大きな反響を呼んだ。

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ヴァージル・アブローの両親の出身地であるガーナ・アシャンティ王国の織物「ケンテクロス」や、ジャマイカとイギリスのサブカルチャーが混ざり合うことで生まれた、黒と白の市松模様をアイコンとする「ツートーン・スカ」などが、アイコニックな柄に取り入れられた。

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颯爽とランウェイを歩く、国内外のモデルたち。普段の東京とは違った、壮大なスケール感のショーが実現した。

東京で披露されたコレクションは、上海で登場したアイテムと、過去のアーカイブからアップサイクルされたアイテム、NIGOとのコラボレーションアイテム、さらに未発表の新作を加えて、特別に再編集されたもの。このコレクションはチャプターを追うごとにアップデートされ、毎回新たな世界観を提示する。まるでコンテナという名のパンドラの箱の中から、次から次へと飛び出してくるような幻想的な最新コレクション。ショーに合わせて特別に収録されたジャムセッションとともに、非常に質の高い内容となった。「この不安定な時代に、クリエイティビティが我々の声となることを祈る」

これは、ショーのフィナーレで、メン ズ アーティスティック・ディレクター であるヴァージル・アブローによって、 世界に向けて発信されたメッセージだ。人種間の軋轢や、感染症のパンデ ミックなど、いま世界が直面している 数々の問題。それに対して創造性とい うポジティブな武器を手に、毅然と戦 う彼とメゾンの挑戦はこの日、より鮮やかな未来を予感させた。

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