Feature Art 書いているのは詩になる直前のなにか。最果タヒの個展で、詩が完成する瞬間に出合う。

書いているのは詩になる直前のなにか。最果タヒの個展で、詩が完成する瞬間に出合う。

写真:朝岡英輔 文:今泉愛子

横浜美術館で3月24日まで開催されている詩人・最果タヒさんの個展が、SNSで話題になっています。最果さんにとって、美術館で個展を行うのは今回が初。彼女は自らの詩をどのように捉え、表現しているのでしょうか。会場でのインタビューを通して探ります。

書いているのは詩になる直前のなにか。最果タヒの個展で、詩が完成する瞬間に出合う。

メイン会場のアートギャラリー1に立つ最果タヒさん。インターネットやSNSで積極的に発信する最果さんですが、自身の顔は公表しません。

『氷になる直前の、氷点下の水は、
蝶になる直前の、さなぎの中は、
詩になる直前の、横浜美術館は。
――最果タヒ 詩の展示』
タイトルまでもがそんな詩になっている最果(さいはて)タヒさんの初個展が、横浜美術館で開催中です。アートギャラリー1、美術情報センター、Café小倉山という館内の3つのスペースで展示されているのは、もちろん彼女の詩。それぞれに見せ方も異なり、自由に言葉に出合える空間がそこにはあります。
「詩を読むには本という最適なものがあるのに、あえて美術館で詩を展示する意味や価値を考えなきゃと思いました。展示作品としてクリエイティブなもの。そうして、モビールというアイデアが出てきました」
そう語る最果さんの言葉を交えながら、展覧会を楽しんでみましょう。

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Feature Art 書いているのは詩になる直前のなにか。最果タヒの個展で、詩が完成する瞬間に出合う。