dunhill / ダンヒル

2020年 春夏 メンズ・コレクション

滑らかで光沢のある高級生地の良さが最大限に引き出された、優雅なドレープを持つ服の数々。1980年代のニッポンモードに思いが馳せられ、着物からもインパイアされた現代のグローバルなラグジュアリー。モードとエレガンスの中間に位置し、若々しさも大人の貫禄も漂う。イギリス人クリエイティブ・ディレクターのマーク・ウェストンが提案するスタイルには、ストリートに偏りすぎたメンズモードを大人の手に取り戻す輝きがある。キーアイテムはフロントを大きく重ねた、分量感のあるラップジャケット。ニッポンに目を向けた今季は若手デジタルフォトグラファーの小林健太とプリント生地をコラボし、服にもバッグにも用いている。ちなみに今回のショールックの写真は、服がどれもムラ染めのように見えるだろうが、これは照明の反射なのでご留意を。ダンヒルがショー発表するアイテムは、残念ながら我が国ではわずかな数のみ取り扱われる。コレクションが評判になり展開が広がることを願おう。