ルックの苦味に惚れ、チロルの再現力に笑う。ご近所抹茶チョコのレベルが高...

ルックの苦味に惚れ、チロルの再現力に笑う。ご近所抹茶チョコのレベルが高すぎて!

ルックの苦味に惚れ、チロルの再現力に笑う。ご近所抹茶チョコのレベルが高すぎて!

3月19日(金)よりセブン-イレブン限定発売開始の「チロルチョコ〈伊藤久右衛門いちご抹茶パフェ〉」。

先日、下手すると数十年ぶりにネスレの「キットカット」を食べたところ、

「なんだこれ、うめーな!」

となりまして。

子どもの頃に流行した菓子なんですが、おいしいと思わなかった記憶がずっと残ってたんですよ。

ただし食べたのは通常版でなく、「キットカット ミニ オトナの甘さ」。

そこらで買える菓子のレベルの高さにびっくり。

自分の嗜好性が変わったのか、品質が上がったのか、またはその両方か。


やらしい話、大人になりますとファッションイベントなど取材先でいただく菓子も高級店やデパ地下のものになり、その世界が楽しくなってきます。

美しい包装紙やショッパーもテンション上りますし。

そんなのがしばらく続いてたんですが、スーパーやコンビニが扱う一般的な菓子(大量流通の菓子全体を言い表す単語ってあります?)のクオリティの高さに目覚めてきた今日このごろ。

今回はそんなワクワクの2製品の話です。


まずはチロルチョコ

頻繁に新作が出て、そのたびに話題を呼ぶ3×3cmのチョコキューブ。

スイーツトレンドを素早くミニサイズにしてしまうフットワークの軽さ、落とし込みのセンスが素晴らしく。

「めざましテレビ」&「ZIP!」の情報コーナーと、チロルの新製品を見ておけばスイーツトレンドの把握はOKってくらいの。

こんなにクリエイティブな駄菓子(←駄菓子と呼びたい)は、ちょっとほかにないですよね。


ってまー、それくらいは皆さんよくご存知でしょうが、ネットニュースで見た最新版が気になったので発売日に買ってきました。

(ヒマか!←ええ、ヒマです)

それが京都・伊藤久右衛門の「いちごの抹茶パフェ」を再現した、「いちご抹茶パフェ」。

(微妙なネーミング違い)

なんかもう中身が盛りだくさんらしく、食べてみずにはいられなかったのです。

ルックの苦味に惚れ、チロルの再現力に笑う。ご近所抹茶チョコのレベルが高すぎて!

1個¥45(税込)。デパ地下のボンボンショコラなら1個数百円が当たり前な時代になんということでしょう。

ルックの苦味に惚れ、チロルの再現力に笑う。ご近所抹茶チョコのレベルが高すぎて!

包みを開くと、市松模様エンボスのキューブが出現。

ルックの苦味に惚れ、チロルの再現力に笑う。ご近所抹茶チョコのレベルが高すぎて!

断面の色が春らしくて典雅っ。

ルックの苦味に惚れ、チロルの再現力に笑う。ご近所抹茶チョコのレベルが高すぎて!

解説図©チロルチョコ株式会社

パフェを再現するなら同じ味の素材を詰め込めばいいじゃん、というチロルチョコの発想が斜め上いってます。

やりすぎ具合がたまりません。

フィアンティーヌとはざくざくのパイ生地のこと。

粒もちグミって、もちじゃないですからね。


ではいざ実食!

う〜む……パフェではないな、うん。(←にやにやしながら食ってる)

パイ生地のざくざく感がググッと前に主張して、ほぼクランチチョコ。

そこに訪れる餅グミのぐにょっとした感触。

あ〜〜〜おもしれー、パフェじゃないけどー。

と思いつつ、すでに2個めの包みを開けはじめた自分がいるし。

炭水化物6.2g、カロリー55kcal。

2個でやめとこう、うん。


そんなこんなのチロルチョコ最新版でしたが、

抹茶モノの大量流通菓子(←どう言い表せばいいのだっ)で味のクオリティにうならされた一品を続いてご紹介。

お馴染み不二家ルックシリーズの、「ルック(抹茶コレクション)」です。


ルックの苦味に惚れ、チロルの再現力に笑う。ご近所抹茶チョコのレベルが高すぎて!

3種類のフレーバのセット。ルックシリーズながらクリーム入りでなく板チョコタイプ。

ルックの苦味に惚れ、チロルの再現力に笑う。ご近所抹茶チョコのレベルが高すぎて!

見よこの美麗さを。9個入りで右から「抹茶ラテ」「抹茶マキアート」「濃い抹茶」……あ、紙箱の並びと左右反対に撮影してしまった! 機材片付けてから気づいたんでこのままで……。

ルックの苦味に惚れ、チロルの再現力に笑う。ご近所抹茶チョコのレベルが高すぎて!

低価格菓子とは思えない繊細な佇まい。

抹茶ラテからグラデーションに、甘さが減り苦味が増していきます。

どれも味わい深いですが、とくに濃い抹茶はお茶専門店で売ってるチョコを凌駕する風合い。

これでお値段、¥141(税込)ですからね!

1パッケージに3種類入りで、飽きずに食べ比べもできるお得感。

3種類ともデザインを変えるこだわり。

パキパキと小さく折りやすい造形。

至れり尽くせりの出来栄えでございます。

ぶっちゃけ、高価な抹茶チョコから置き換えられる逸品。


でも!

売ってる店が少ない。

コンビニやスーパーで見かけても、売り切れるのか仕入れが少ないのか、すぐに姿を消します。

2021年2月からの発売ですから、終了間近ってことはないと思うんですが。

近頃これに夢中な私は、ヨドバシ.com やAmazonで箱買い注文してます。

販売終了したら困るなあ。

定番化してほしいけど、好きな人は好き、くらいのニッチさなんでしょう。

市場から完全になくなる前にガシガシ食べ漁ります。

(1パックで炭水化物23.7g、カロリー264Kcal……)



庶民菓子は服に例えるならワークウエア。

デザイナーズブランドやドレスウエアが名が知られたパティシエ&パティシエールの高級菓子だとするなら、

アノニマスデザインの労働着が庶民菓子。

両方ともカルチャーがあり、どちらも面白いのです。

この両者の距離がどんどん縮まってますよね、近頃。

近づくというより混じり合ってる。

再び服で例えると、日本発信のデザイナーズ(とくにメンズ)にはワークウエアに影響されたデザインがすごく多いのと似た傾向。

それこそが階級社会でない日本が世界に誇るダイバーシティなモノづくりで、菓子も同じかもしれないと思ったり思わなかったり。



写真 © 高橋一史

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