東京に「渋谷パルコ」あり!超リニューアルでその存在感が浮き彫りに。 <...

東京に「渋谷パルコ」あり!超リニューアルでその存在感が浮き彫りに。 <1/3回>

東京に「渋谷パルコ」あり!超リニューアルでその存在感が浮き彫りに。 <1/3回>

3年間の休止を経て、11月22日(金)に大改装オープンした「渋谷パルコ」。

★プロローグ


あ〜、また行きたくなってきました、「渋谷パルコ」に。
取材陣向けの内覧会に5時間近くいて、翌日のプレオープンにもチラ寄りしたにも関わらずの、通いたい欲求。
ファッションがメインの商業施設で、こんなにワクワクするのは経験がないかもしれません。


内覧会では出店ブランドやショップの各広報担当者さん(ふだん仕事で会う方々)が、ずらりと顔を揃えて店に立っていました。
一流どころから小規模ブランドまで、これほど皆が集うのは異例でしょう。
その様子からは、日本のファッションカルチャーの発信基地だったパルコ出店への、並々ならぬ思い入れが伝わってきました。
各広報さんたちに挨拶しながらグルグルと館内を巡っているうちに、私がどんどんと新しい渋谷パルコに親しみを感じていったのは事実です。
ただ、そんな個人的な事情や感情を差し引いても、行く価値があると思います、ここは。
館内に足を踏み入れた瞬間から、テンション上がりましたから。
“ファッション” という空気が漂っています。


すでに各メディアでは概要が報道されてますので、ここでは館の印象や、気になる店やアイテムを取り上げたいと思います。
ただ、写真点数が多すぎるものですから、3回に分けてレポさせてください。
この初回は、ハイブランドを中心にした1階フロアを。
2回目は、それ以外のファッションを。
3回目は、そのほかのカルチャーものを。
(実はこの3回目のネタこそ、渋谷パルコの真髄でもありまして)


ええ、大丈夫ですよ、ご安心ください。
渋谷パルコにまつわる自分の若い頃の思い出話しなんかしませんから。
「情報さえくれればOK」って人も、どうぞご覧くださいませ。


★渋谷パルコの特徴とは?


1. “スタイル” のある実力派がテナントのメイン。
2. ジャパニーズカルチャー重視の姿勢。
3. ファッションが苦手な人も楽しめるコンテンツ多数。
4. どのテナントも凝った内装ながら、入りやすく開放的。
5  フロアの回遊にメリハリがあり、照明も動きがあり気分が停滞しない。


「日本におけるクリエイティブなファッションはこれ」
というテーマ性を感じます。
インバウンド客にも訴えかけたいのはその点かと。
日本と世界のブランドが混じり合う構成です。
しっかりと吟味されている、という印象。


では逆に、ここにないものとは?


1. ビジネスウエア。
2. いわゆる、 大人服。
3. お土産に最適なフードやスイーツ。
4. 家具や食器などの生活用品。
5. アウトドア・スポーツ用品。


ないというのは語弊がありますね。
館内と探せばいろいろと見つかるでしょう。
でも打ち出しではありません。
ここは「ライフスタイル」より、「カルチャー」を楽しむ場所。


近頃は  “ライフスタイル提案” って言葉、耳タコですよね?
(私だけかな)
服も生活の一部には違いありませんが、アートとリンクしていたり、よりエッジーな存在でもあるのです。
それを実感させる、新生渋谷パルコです。


さて!
では1階を見ていきましょう。
順不同でお届けします。


あ、そうだ、一言お断りを。
アイテムの値段を掲載してません。
申し訳ないです、写真撮りで手一杯で、詳細を調べる余裕がなく。
ふわっとした記事になっちゃってますが、どうぞご容赦を。


★「ロエベ」


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エントランス。

いきなりの海外ブランド……ですが、ロエベのクラフト感と、どこかレトロなエスニック感はいまの気分にぴったり。
店は外側に面しており、明るく開放的。
スッと気軽に入れて、私のようにゴージャスな店構えが苦手な人間にも嬉しいつくりです。
(アイテムの価格はかなりのものですけども)
しかも店員さんが若くて、服装もカジュアル。
客を緊張させない雰囲気づくりに、現代的なホスピタリティを感じます。

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通路に面したドアのない小部屋は現在、男性向けのアウトドア系ライン、「アイ/ロエベ/ネイチャー(Eye/LOEWE/Nature)」をコーナー展開。

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防水仕様のアウターも型は定番で、色が変わっています。シーズン限りのモデルではなく長く着たくなるのがイイですね。
首から下がったケースのアイ(目)マークや、ロエベの現在のロゴデザインを手掛けたのはフランスのグラフィックデュオ「M/M」。渋谷パルコの新しい広告ビジュアルも、偶然にも彼らの仕事です。

「アイ/ロエベ/ネイチャー(Eye/LOEWE/Nature)」は、ロエベにしては価格もわりとお手頃な、バッグを日本で製造するなどのコンセプトを持つ今年デビューの新ライン。
詳しくは、Pen ONLINEの連載記事「着る/知る」の、
Vol.50 さすがは「ロエベ」! 新登場したアウトドアラインには、本気のこだわりが満載です。
をご覧くださいませ。

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このバッグも定番。色のセンスが抜群です。革パーツの上質さもロエベならでは。

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昔のトレッキングのような、パラディウム系ブーツ。私には買えない値段だろうけど、ほしいっ。

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「どんな服装でもバッグはスポーティに」、が現代のお約束。とくに地味な服を着てるときにカラフルなバッグを持つと洒落て見えるのでぜひトライを。

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小物類も色が絶妙。

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手工芸とアートを行き来するのがロエベ・スタイル。ユーモラスな動物もよく登場します。

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ライダーズジャケットも基本アイテム。ショルダーバッグにも鳥がいますね。

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これ、なんだかわからんです。でもかわいすぎる。屋外の通路を見てます。

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「革小物がもっともハイレベルなブランドは?」と問われて頭に浮かぶのは、フランスの「エルメス」、そしてこのスペインの「ロエベ」。

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店内では工芸品があちこちに飾られています。

う〜む……ロエベの写真点数多すぎ……。
反省して、この先はサクッと行きます!


★「ディオール&リモワ」

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ポップアップスペースのオープニングを飾るのは、「ディオール メンズ ポップアップストア」。アイテムの売りは、「ディオール&リモワ」のコラボレーション。

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ファッションブランドのディオール(メンズ)と、ラゲッジのリモワが同じ空間に。1月下旬まで。

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このミニバッグのお値段は、約27万円。

ディオールもリモワも、ともにLVMHグループ所属のブランド。
どちらも最近は次々にコラボアイテムを打ち出してますね。
世界的なファッションの流れです。


★コム デ ギャルソン・ガール

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ユースゾーンのレディスブランドの初単独店舗。

ご注目いただきたいのは、この店の場所。
記事冒頭の写真は、公園通り沿いの正面エントランスなのですが、まさに入り口の左横(グッチの右隣)がここなのです。
日本のデザイナーズの雄、「コム デ ギャルソン」の、ひとクセあるレディスブランドが館のシンボルのようになっています。
最初にここを見たとき、
「やっぱりパルコだ。日本の流儀のパルコが戻ってきた!」
と嬉しくなりました。

★ディスコード ヨウジヤマモト

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通路の壁面に沿うようにディスプレイされたバッグの店。赤はここだけの限定品。

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正面から入り右に進んでまもなくのスペース。

「ヨウジ ヤマモト」にはたくさんブランドがあり、「ディスコード ヨウジヤマモト」はラグジュアリーバッグのライン。
女性が持つと男前な(いい意味で)ムードになるデザインです。
「コム デ ギャルソンがあるならヨウジは?」と思ったらここに。
では「イッセイ ミヤケ」はというと……その話は次回に。


★グッチ

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すごいです。きらびやかです。

渋谷パルコのリニューアルに関して、各ファッションメディアがこぞって取り上げてるのがこの「グッチ」。
確かに凝りまくりの内装で、世界的に売上げもすごいブランドです。
70年代ビンテージを思わせる派手な柄を組み合わせて着飾る現在のグッチの姿は私は距離を感じちゃいますが、ここまで世界観をオリジナルに構築していると尊敬します。
好き嫌いなんて狭い了見をぶっ飛ばすパワーです。


★ポーター エクスチェンジ

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ラグジュアリー系とセパレートされた別棟(上階はつながっている)1階の店。

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ほぼ全部タンカースシリーズの専門店。

「ポーター」といえば、先日イタリアの「フェンディ」とコラボしたことも話題になりました。
(ニュース記事:こんな「ポーター」コラボ見たことない! 豪華で実用的な「フェンディ」の新発想がここに。)

大定番のミリタリー系シリーズ「タンカース」で構成した新コンセプトショップが誕生。
先日、家で90年代に買ったタンカースを2アイテムほど引っ張り出したら、まったく劣化してないことに驚愕。
スポーツバッグによく使われる、すぐ劣化するポリウレタンを用いていないからなのか、普通に現役で使えます。
よくデザイナーなどのファッション関係者から「ポーター品質」とか「ポーター基準」とかの言葉を聞きますが、そういうことなのかもです。
「日本のモノづくりここにあり」です。


さて、今回も長くお付き合いいただきありがとうございました。
渋谷パルコ1階はほかにも「トム ブラウン」やコスメの「イプサ」などもあり、様々なテイストを楽しめるようになっています。

2階以上(そして地下)のフロアをお話する次回以降の記事も、ぜひチェックしてくださいませ。


LINK
東京に「渋谷パルコ」あり!超リニューアルでその存在感が浮き彫りに。 <2/3回>
<3/3回>東京に「渋谷パルコ」あり!超リニューアルでその存在感が浮き彫りに。


写真 © 高橋一史

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