「メビウス」の味わいと香りは、いかにつくられるのか。シガレットのブレンドを通じてその秘密を探る。
日本国内シェア1位(※2018年紙巻市場売り上げ JT調べ)のたばこブランドとして40年以上にわたり愛されている「メビウス」。甘さと苦みのバランスの取れた味わいと軽快な香りは、多くの人に親しまれ定番と呼ぶべきもの。果たしてそのブレンドはどのようにつくられているのだろうか。その秘密を探るべく、「メビウス・ブレンディング・ワークショップ」に参加した。
ワークショップではまず、ベースとなる3種のたばこ葉の色味や香りの違いを視認し、それぞれのたばこ葉のみで巻かれたシガレットを試喫する。世界のたばこ葉の生産量の6割を占める「黄色種」は甘みを含んだ香り、褐色の「バーレー種」はチョコレートのような香りと爽やかな刺激が特徴、「オリエント種」は豊かでとろりとした煙が立ち上った。それぞれの特性を確認したところで、さっそくブレンドを体験。かつて東欧を旅した時に出合った、エキゾチックなたばこの香りを再現しようと、オリエント種をメインに混ぜ合わせてみた。トレーの上でそれぞれのたばこ葉を帯状に散らしながら重ねていき、左右から山をつくるように混ぜる。これを3度ほど繰り返すと、均等にたばこ葉がブレンドされる。実際のメビウスのブレンドでも、同じような工程を踏むのだとか。
混ぜ合わせたたばこ葉は専用の機械にセットする。マシンの先端にフィルター付きの巻紙を差し込みハンドルを回す。すると巻紙の中にたばこ葉が充填され、自分のオリジナルシガレットが出来上がった。着火すると、イメージに近い異国情緒あふれる刺激的な味わいと柔らかい香りを楽しむことができた。
たばこ葉と同じように重要なのが、隠し味のように配合する香料だという。メビウスでは天然由来の香料7種を使用し、甘みやまろやかさを調整。また天然ハッカから抽出したキレのあるメンソールを使用、すっきりした爽快感を目指しているという。イベントの最後にあらためてメビウスに火をつける。まろやかな味わいと甘みのある香り……。考え抜かれ、ていねいにブレンドされているのが感じられる。大量生産する中で、この味わいを維持していくことが非常に大変なのだという。人の手がかかった一服は、それだけの価値がある。マナーよく、じっくりと味わいたいものだ。
この体験が出来るワークショップ詳細はこちら http://e-mevius.jp/g/
● JT www.jti.co.jp