アートを巡る、夏の妄想旅へ。

アートを巡る、夏の妄想旅へ。

アートを巡る、夏の妄想旅へ。

ベルリン、ユダヤ博物館のミシャ・クバルのインスタレーション。赤い光に誘われます。Light and Sound Installation res·o·nant by Mischa Kuball at the Jewish Museum Berlin 2017 until 2019/ Jewish Museum Berlin, photo: Ladislav Zajac/Archiv Mischa Kuball, Duseldorf/VG Bild-Kunst, Bonn 2017

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高い吹き抜けから円形の光が落ちてきます。Light and Sound Installation res·o·nant by Mischa Kuball at the Jewish Museum Berlin 2017 until 2019/ Jewish Museum Berlin, photo: Ladislav Zajac/Archiv Mischa Kuball, Duseldorf/VG Bild-Kunst, Bonn 2017

7月1日発売の「Pen」エアライン特集はもう見ていただけましたか? この号では航空券検索サイト「skyscanner」の記事を担当しました。世界中の航空会社や旅行代理店の航空券やホテルを瞬時に検索できるサービスです。これ、次の旅行はどうしようか? と妄想にふけるには絶好のサイトなのです。というわけで誌面とは別に、今年の夏のルートを考えてみました。


まず東京からベルリンに飛びます。ベルリンでちょっと見たいものがあるのです。今、ユダヤ博物館では瀬戸内国際芸術祭2019にも参加しているドイツのアーティスト、ミシャ・クバルが「res·o·nant」というインスタレーションを開催しているのです。このインスタレーションはダニエル・リベンスキンドが設計した棟の地下に2年前に造られたラファエル・ロト・ギャラリーで行われているもの。この建物にある5つの吹き抜けのうち2つを使い、350平方メートルというダイナミックな空間で展開されます。赤や青の光が次の空間へと観客を誘い、24メートルもの高い吹き抜けから円形の光が落ちてきます。このインスタレーションは9月1日までです。

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光がシンプルな空間を迷宮に変えます。Light and Sound Installation res·o·nant by Mischa Kuball at the Jewish Museum Berlin 2017 until 2019/ Jewish Museum Berlin, photo: Ladislav Zajac/Archiv Mischa Kuball, Duseldorf/VG Bild-Kunst, Bonn 2017

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ベルリンのユダヤ博物館。こちらは2007年に私が行ったときの写真です。

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ユダヤ博物館ではこんなふうに、空間を切り裂くような窓が開けられています。

このユダヤ博物館はホロコーストを含む、ユダヤ人の歴史や文化についてのミュージアムです。ダニエル・リベスキンドはこの建物で暗闇の遙か上から弱い光が落ちてくるような空間を作っています。恐怖、祈り、わずかな希望とさまざまな感情がわいてくるような場所です。ミシャ・クバルの作品も戦争や冷戦など、複雑な歴史を抱えたベルリンだからこそ、圧倒的な意味を持って迫ってくるインスタレーションです。

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いつもインダストリアル感あふれるテート・モダン。

ベルリンから次はロンドンへ行ってみましょう。誌面ではバンクシー作品を紹介しましたが、そのほかに7月11日からテート・モダンで始まるオラファー・エリアソンの個展「In Real Life」も気になります。彼の作品はもちろんのこと、彼のスタジオではお昼時にスタッフが集まってオーガニックなランチを食べることで知られていますが、このメニューをもとにしたスペシャル・メニューがテラスの「テート・イーツ」で食べられるのです。



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2011年にドーハに行ったときは絶賛工事中でした(カタール国立博物館)。

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こちらも2011年のドーハ。リチャード・セラの巨大な彫刻の向こうにI.M.ペイが設計した「イスラム博物館」が見えます。

ロンドンから今度は中東カタールの首都、ドーハに飛んでみましょう。ここには今年3月、ジャン・ヌーヴェルの設計で「カタール国立博物館」がオープンしました。鉱物「砂漠のバラ」をモチーフにした建物は巨大な円盤が傾きながら何枚も重なったような形状をしています。ヌーヴェルは同じアラビア半島のアブダビに「ルーヴル・アブダビ」(過去記事)を作っていますが、こちらはまた違ったデザイン。あああ、これも早く見たい! 

というわけで今日もあちこちの航空会社やホテル予約サイトを見ながら妄想にふけっています。モニタを見ながらだらしなく笑う姿は自分でもちょっと情けないのですが、いつか行ける日を夢見て今日もサイトにアクセスするのでした。

次号予告

ファッションについて 語るときに あの人の語ること。