三澤遥の個展
Takahiro Tsuchida

Takahiro Tsuchida / Design Journalist / Writer
土田 貴宏/デザインジャーナリスト/ライター

2001年からフリーランスで活動。国内外での取材やリサーチを通して、雑誌をはじめ各種媒体に寄稿中。家具などのプロダクトを中心とするデザインと、その周辺のカルチャーについて書くことが多い。東京藝術大学などで非常勤講師を務める。
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三澤遥の個展

三澤遥の個展

2018年上半期の個人的なベスト個展は会田誠「GROUND NO PLAN」展でしたが、下半期では三澤遥の「続々」展でした。12月にスタートして、会期は今月26日まで。会場は銀座ggg。まだ観ていない方にはぜひともおすすめしたい。 http://www.dnp.co.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=1&seq=00000730

三澤遥の個展

「ものごとの原理を観察する。環境との関係性を理解する。仮設を立ててみる。つくってみる。実験してみる。一点から全体へ。全体から一点へ。融通無碍に視点を切り替え、伸び縮みさせながら試行錯誤を続けていると、異なる領域の発想と発想がくっつき、広がり、変容しはじめ、思いもよらない未知の姿があらわれてくる(……)」。
今回、展示されている作品「点球」で述べられている、彼女が採ってきた科学者のようなアプローチは、デザインのプロセスについての説明だけれど、そのまま生き方の指針のようにも読める。

三澤遥の個展

あらかじめ設定したゴールへの合理的な道筋をたどるのではなく、目の前の現象を基点として多様な可能性を排除せずに「未知」を見出す。「あらゆるデザインはすでに出尽くしている」というような冷めた見方もありうるけれど、彼女の作品を観ると、世界にはまだいくらでも未知の何かが眠っていることがわかる。


規模は大きくないけれど密度は濃く、そこから果てしなく想像がふくらんでいくような好内容。ところどころに感じる詩性は内藤礼を連想させるような。しかしこうした才能がデザインの範疇で発揮されるところにも、うれしさがあった。

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