Takahiro Tsuchida

Takahiro Tsuchida / Design Journalist / Writer
土田 貴宏/デザインジャーナリスト/ライター

1970年北海道生まれ。会社員などを経て、2001年からフリーランスで活動。国内外での取材やリサーチを通して、雑誌をはじめ各種媒体に寄稿中。家具などのプロダクトを中心とするデザインと、その周辺のカルチャーについて書くことが多い。法政大学デザイン工学部などで兼任講師を務める。趣味は飲酒とインスタグラム。
http://txtxtt.blogspot.jp/

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わが家のコップ

銀座松屋のデザインギャラリー1953で、「デザインの日常 Vol.1 500人のコップ展」が始まりました(10/9まで)。デザイナーはじめ日本のいろいろなクリエイターや、東京の美大系大学のデザイン科の学生たちが、普段使っているコップを各自1点ずつ展示するというもの。コンパクトな会場に500点のコップが並んでいて、持ち主や気に入っている理由などを簡潔に記しただけの内容ながら、これがなかなかおもしろい。詳細はこちら→。思わずシェアしたくなる内容なので、会場が撮影不可なのが惜しい。


並んでいるコップは参加者が普段から気に入って使っているもので、特に「朝、最初に使うコップ」がテーマ。たかがコップ1つなのに、持ち主の好みや暮らしぶりから、朝食のメニューや風景までが伝わる気がする。有名なデザイナーの普段使いのコップが意外なものだったりするのも楽しい。中でもtakram 田川欣哉さんのコップにはかなり意表を突かれたな…。深澤直人、原研哉、川上元美、隈研吾など日本デザインコミッティーの錚々たるメンバーも参加。一方、学生の愛用のコップにもハッとさせられるものがいくつもあった。そしてあらためて自宅にあるコップを見直したくなる(つい物欲も湧く)。

わが家のコップ

このイケアのグラスは去年購入。シリーズ名は「Vardagen」、6個セットで599円。アジア製が多いIKEA製品だけれど、特にテーブルウェアは店頭で気になるものはだいたいヨーロッパ製で、このグラスもフランスでつくられている。「500人のコップ」展でもたぶんピカルディの次に多く並んでいたと思う。

わが家のコップ

ジャスパー・モリソンのデザインしたALESSIのグラス。いちおう白ワイン用としてラインアップされている製品。相当に年季が入って細かいキズもあるけれど現役。

わが家のコップ

コンスタンティン・グルチッチのIITTALAのタンブラー。本来はウィスキー用だったか。ブルーがかったグレーの色合いもいい。廃番につき、大切に使いたい。

わが家のコップ

D-BROSのグラス。大小のセットを重ねて(伏せて)収納するというデザインながら、小さい方は最近割ってしまった。宇都宮で開催中のデザイナー KIGIの展覧会にも展示されていたはず。

わが家のコップ

Duralexの「Picardi」、これは小ぶりなタイプ。ピカルディは「500人のコップ」展でたぶんいちばん多かった。

わが家のコップ

Deborah Ehrlichがデザインし、スウェーデンの手吹き職人が制作するクリスタルのグラス。今年、egg collective主催のグループ展「Designing Women」でもインスタレーション風に展示されていた。

わが家のコップ

アンティークのバカラのタンブラー。持っている中で特に好きなひとつ。しかし好きなものとよく使うものが一致しないのは、グラスの興味深いところ。

わが家のコップ

最近、諸事情により使い始めたFrancfranc のタンブラー。磁器や木などいくつかの素材で、同じ形のカップが揃っている。

わが家のコップ

「T」「K」の黒文字は、デンマークの建築家アルネ・ヤコブセンがデザインしたもの。メラミン製の子ども用カップ。

わが家のコップ

注目しているデザイナーのひとり、オランダのKirstie van Noortによる2016/ の磁器のコップ。色や質感もいいけれど、無理のないフォルムが彼女の器の魅力だと思う。

わが家のコップ

   

わが家のコップ
わが家のコップ

   

わが家のコップ

そして振り返ってみると、愛用していたのに不本意ながら割れていったグラスがいかに多かったことか…。上の写真は順にジャスパー・モリソン「ANDO GLASS」、ハッリ・コスキネン「OMA」、ショルテン&バーイングス/HAY、アルド・バッカー。だんだん気持ちが離れて手放すことになるプロダクトが多い中、どんなに愛着があっても突然別れが訪れるのがグラスの宿命なのだと、あらためて。

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