シルビア・バタイユ
Takiko Nishiki

Takiko Nishiki / POST,limArt
錦 多希子/POST、limArt

1984年東京生まれ。2012年より東京・恵比寿にあるアートブックショップ+ギャラリーPOSTに勤務。店頭対応のほかに、ウェブサイト上で新着本の紹介を更新する。その傍らに、CLUÉL hommeやPen onlineでの連載、インタビュー記事・コラム執筆などを手がける。

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シルビア・バタイユ

いよいよ今日で1月も終わり。
年末から濃密な日々が続いていたからか、個人的にはいつもより長い1ヶ月だったなぁと感じています。


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たまにはPOSTの展覧会のことをお話させてもらいますね。

東京に大雪が降った翌日の1/23(火)より、フランスのアーティスト、Sylvia Bataille(シルビア・バタイユ)さんの展覧会「AUTOROUTE」がスタートしました。

ウェブサイトやDMで作品イメージを目にした方は、だいたい「男性の写真家が撮影した写真作品」という印象を受けているのですが、実は「女性のアーティストによる銅版画(メゾチント)」なのです。

余談ですが、メゾチントという手法は「凹版」の一種です。
銅版画に傷をつけることで溝ができ、そこにインクが入り込む。
刷るときには溝の部分にインクが留まるので、インクの残った部分だけに像があらわれる。
撫でるようにして緩急をつけながら版をつくることで、豊かな階調が生まれます。

彼女はこれまでにイラストレーションや写真といったさまざまなアプローチで制作をしてきましたが、作品を通じて心象風景を表現しきれなかったそう。
そうして、メゾチントへと行き着きました。

シルビア・バタイユ

カラー作品は、複数枚の版を作成して制作している

1作品に平均して半年、長いものだと1年ほどの年月をかけて丹念につくりあげられた銅版画は、とてつもない集中力と細やかな作業の賜物です。

車の動きや車窓からの眺めといった情景。
その疾走感とは相反するかのように、緻密な作業工程。
描かれているものと描く行為とのスピード感のギャップもまた、観る者の胸を鷲掴むのです。

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シルビア・バタイユ

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