Takiko Nishiki

Takiko Nishiki / POST,limArt
錦 多希子/POST、limArt

1984年東京生まれ。2012年より東京・恵比寿にあるアートブックショップ+ギャラリーPOSTに勤務。店頭対応のほかに、ウェブサイト上で新着本の紹介を更新する。その傍らに、CLUÉL hommeやPen onlineでの連載、インタビュー記事・コラム執筆などを手がける。

Recent
Post

«

»
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat

過去記事一覧へ

もとに還る

ごく個人的な話なのですが、先日母が無事に還暦を迎えました。


還暦とは、60年で干支が一巡して誕生年のところに戻ること。
一種の生まれ変わりとも言われています。


この人生の大きな節目には、
暦が還る=赤ちゃんに還る
 ↓
赤ちゃんには魔除けのために赤い産着を着せる
 ↓
赤いちゃんちゃんこ(頭巾のことも)を贈る
という風習があります。


とはいえ、さすがに普段は着慣れないちゃんちゃんこを贈るのも気が乗らず笑、代わりになにか赤いものを選ぶことにしました。


せっかくなら、喜んでもらえるもの。
そしてすきなものを。
できればこれから永く使ってほしい。
…そうだ、風呂敷だ!
ということで、贈り物の候補が決まりました。


そういえば、福岡にある工藝風向さんでは、型染めの技法をつかった染色家の大木夏子さんの作品を展示販売していたことを思い出しました。


そこで、先日訪れた際に思い切って尋ねてみました。
あいにくそのときには店頭に在庫がなかったのですが、大木さんに相談して、赤を基調とした風呂敷のなかから手元にあるもの、あるいはいちから制作可能なものを見繕っていただくことを提案してくださいました。


東京に戻ってからは、メールでのやりとりを重ねました。
いくつか図柄の画像を送ってもらったなかにぐっとくるものがあり、即決。
あとは到着を待つばかりです。


誕生日の数日前、まずはわたしの手元にやってきました。
待ち遠しくしていたそれは実に美しく、風合いのある紙に丁寧に包まれていました。

もとに還る

わたしもほしくなってしまうほど…ぐっと気持ちを抑えました

その日の晩、いよいよ渡すときがきました。
包みを開けて現物と対面した母は、とてもいい笑顔を向けてくれました。
どうやら気に入ってもらえたようです。


大木さんの感性と技能
工藝風向さんの心のこもった応対
さまざまな想いが重なって、いい贈り物ができてよかったです。

もとに還る

タイトルは「石の街」

PAGE TOP