驚異の上海建築3-1933老場坊
Naoko Aono

Naoko Aono / Writer
青野 尚子/ライター

アート、建築関係を中心に活動しています。趣味は旅行と美術鑑賞と建築ウォッチング。ときどきドボクも。共著に「新・美術空間散歩」(日東書院本社)。

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驚異の上海建築3-1933老場坊

驚異の上海建築3-1933老場坊

「1933老場坊」外観。コンクリの食肉加工場でもばっちり装飾するのはこの当時の建築のクセのようなものでしょう。

驚異の上海建築3-1933老場坊

ファサードの列柱も凝った装飾が。左の鉄の箱は後付けかもしれません。

ザハの「凌空SOHO」はツイッターで先に上海に行ってた人が「ちょっとこれすごいよ」と言っていたもの。もう一つ、「1933老場坊」という建物が強力にプッシュされていたので、こちらも行ってみました。「地球の歩き方」には「アール・デコ調の元食肉加工場」と表現されてますが、実際は屠殺場です。1933年、イギリスのBalfoursという建築家によって建てられたとのこと。その後、保健所などとして使われたりもしましたが、2002年からリノベーションが始まり、現在はカフェ、ショップ、各種スポーツ教室、イベントスペースなどとして使われています。

驚異の上海建築3-1933老場坊

1階の鉄の箱の一部はスターバックスになってます。

驚異の上海建築3-1933老場坊

そして問題のエアブリッジが。

驚異の上海建築3-1933老場坊

この通路も牛さん用だったらしいです。

「1933老場坊」は円形の建物の周りを「ロ」の字型の建物が取り囲み、その間をスロープ(エアブリッジ)でつなぐという構成になってます。このスロープを牛が行き来してたらしい。全部で26もあるそうです。そのぐらい大量に処理していたということなのでしょうか?

驚異の上海建築3-1933老場坊

円形の建物内部。こんな螺旋階段が左右対称に配置されていたりします。

驚異の上海建築3-1933老場坊

映画「カリガリ博士」にこんなシーンがあったような……。

中にある円形の建物の内部もすごい。直線・曲線の階段があちこちから立ち上がります。階段は人間用だったらしいですが、やはりこんなに必要か? という疑問がわいてきます。

驚異の上海建築3-1933老場坊

宴会場。この日は使われてなかったので、キューブリックの映画みたいなことになってます。

驚異の上海建築3-1933老場坊

いくつかあるカフェの一つで。普通におしゃれなカフェです。

全部で5層あり、下のフロアは飲食や物販が、上のフロアはオフィスが中心でした。ジュエリーショップ、ファッションデザイナーのスタジオ、建築設計事務所などが入ってるようです。ポールダンスの教室などもありました。

驚異の上海建築3-1933老場坊

2014年に保存建築物みたいな指定を受けたようです。

驚異の上海建築3-1933老場坊

案内図を見てようやく、こういうことなのか、とわかる複雑さ。

驚異の上海建築3-1933老場坊

「禁閉室」と書かれた部屋。牛1頭が入るぐらいの小部屋です。ちょっとコワイです。

驚異の上海建築3-1933老場坊

男子トイレでポーズをキメるお兄さん。

ここはカップルや友人どうし、ものすごい数の若者が来て互いに写真を撮りあってます。人気のインスタスポット(中国ではインスタは遮断されているようで、たぶん類似の別サービス)のようです。

驚異の上海建築3-1933老場坊

左が「1933老場坊」、右が謎の建物。

驚異の上海建築3-1933老場坊

謎の建物を後ろから。

驚異の上海建築3-1933老場坊

窓枠を延長して線が引かれている意匠も面白い。

「1933老場坊」の向かいにあった建物も謎でした。こちらも築年数古そうです。デザインはこぶりのスターリン建築といった感じ。1階にカフェがあり、「1933老場坊」同様のおしゃれスポットとなっているようです。記念撮影する人もいました。

「1933老場坊」は地下鉄4・10号線「海倫路」から徒歩5,6分。近くの街並も楽しめます。ちなみに「海倫路」駅の隣の駅、「宝山路」には鉄道博物館があり、鉄な方には文字通り宝の山のようです。残念ながら時間切れでこちらには行けませんでした。

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