
アメリカは、オバマの次にトランプを大統領に選ぶ面白い国だが、先日のアカデミー賞の顛末を見てもつくづくそう思う。
メインにほぼ白人しか出てこない計算され尽くしたミュージカル映画ではなく、100%黒人しか出てこないテーマど直球のインディーズ映画が作品賞を取る。
昨年は黒人が一人もノミネートされなくて問題視され、今年はまさかのハプニングもあった。
良くも悪くも、幅広い。
さすが「自由」の国、最大のエンタメ祭りだ。w
例の二作を敢えて比較すると、『ラ・ラ・ランド』がアメリカ、ハリウッドという限定された地域でしか描けない物語に対して、『ムーンライト』は世界中どこの地域でも起こり得る社会的マイノリティの葛藤を描いている。
二作に共通しているのは、誰しもが経験したことがあるであろう“痛み”を観客に伴わせている点だ。
「今」を考えると、今回の結果はほんと興味深い(あのハプニングも含めて!)。
二作とも素晴らしい作品だが、個人的には「アタマ」で良く出来ていると感動したのは前者、「ハート」に響いたのは後者。
まぁ他の候補作品観てないのでアレだけど(間違いなく『マンチェスター・バイ・ザ・シー』『メッセージ』『ハクソー・リッジ』は好きだろうなぁ)。
やっぱりアメリカ、そしてアメリカ映画から目が離せない、と思った今年のアカデミー賞。