Masato Kawai

Masato Kawai / Interior Stylist
川合 将人/インテリアスタイリスト

住宅メーカーやインテリアショップのカタログ、広告、雑誌を中心に活動。デザインギャラリー、SOMEWHEREを拠点にモデルルームの内装やコンサルティング、家具や照明の展示イベントの会場構成などの空間演出の仕事も多数展開している。デザイン家具好きを生かした執筆活動もおこなっています。http//www.kawaimasato.com

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ディーノ・ガヴィーナと高濱和秀(1)

ディーノ・ガヴィーナと高濱和秀(1)
こんにちは。今年はサローネに行けなくて残念な気分で過ごしていましたが、
デザインジャーナリストの土田貴宏さんとMIRU DESIGNの青木昭夫さんのサローネ報告会を聞きに行って色々な話を聞けたので良かったです。

中でもイタリアデザイン好きにはたまらない作品を揃えるギャラリー、ニルファーの新スペースと長坂常さんが会場構成を担当したフィエラのヴィトラのブースは見たかった!

さて今回は自分がずっと興味が尽きないことのひとつである、イタリアの家具のデザインについて書きたいと思います。特に、ボローニャを拠点に活躍したディーノ・ガヴィーナと高濱和秀という二人についてです。ガヴィーナは照明メーカーのフロスを立ち上げた中心メンバーの一人として、また建築家のカルロ・スカルパやカスティリオーニ兄弟のデザインした家具を自身のメーカーであるガヴィーナ社(後のシモン)から発売していたことで知られています。近年はシモンのコレクションの一部がカッシーナから発売されていて、既に日本にも入って来ていますね。

高濱さんは1957年に開催されたミラノ・トリエンナーレでガヴィーナに出会います。当時、建築家の清家清の研究室に在籍していた高濱さんは日本館のインテリアを担当していたのですが、その仕事ぶりを見て声を掛けたのがガヴィーナだったのです。ガヴィーナは自身の住むボローニャへ高濱さんを招聘し、ガヴィーナ社の中心を担うデザイナーとして起用し共に歩みを続けていくのですが、このあたりのお話は是非とも1981年の雑誌「SD」の高濱さん特集号をご覧になってください。

残念ながら既に二人ともお亡くなりになってしまっているのですが、イタリアと日本の家具デザインの歴史に燦然と輝く彼らの軌跡に触れたくて、いまから4年前のサローネの時にボローニャに行って来たのです。掲載している写真はその時に撮影したものとなります。

現地にお住まいで二人とも親交の深かった芸術家の加納達則さんにご案内を頂きまして、ボローニャ市内のガヴィーナの住んでいた家やカルロ・スカルパが設計したガヴィーナ社のショールーム、サン・ラッザロ・ディ・サーヴェナに現存するカスティリオーニ兄弟が設計したショールームなどに足を運ばせてもらいました。

トップの写真はガヴィーナの家に置いてあった、高濱さんの代表作のひとつであるソファ「マンティッラ」。ガヴィーナはよくここで昼寝をしてたそうです。
ディーノ・ガヴィーナと高濱和秀(1)
ここからガヴィーナの家で撮らせてもらった写真をいくつか。
このチェストの上にあるのは高濱さんの布シェードの壁付け照明「SAORI」。
現在はNEMOが製造しています。
ディーノ・ガヴィーナと高濱和秀(1)
ここは玄関から廊下を抜けて奥の部屋に入る手前。家の中腹あたりのダイニング空間から廊下に面した壁面を撮ったところ。いたるところ書籍とアート作品で埋め尽くされています。書棚の横にはマン・レイのミラーとランプ、メレット・オッペンハイムの鳥脚テーブルの姿も。一枚の紙がシェードになったマン・レイの照明は以前にNEMOから復刻していたのですが、いつの間にか消えてしまいましたね。どうなったのかな。
ディーノ・ガヴィーナと高濱和秀(1)
大きなテーブルのある奥の部屋。書斎的な場所。カスティリオーニの照明がちらほらとあります。本棚の書籍を見ているのが、お世話になった加納さんです。本当にありがとうございました!
ディーノ・ガヴィーナと高濱和秀(1)
奥の部屋のコーナーには、2階のバスルームへ続く芸術的な階段が。
のぼらせてもらいましたがおりるのが怖かったです。
ディーノ・ガヴィーナと高濱和秀(1)
階段の上から部屋を振り返って見下ろしたところ。
部屋の中央には四方を囲ったスペースがあって、上にはロッキングチェアが。
ディーノ・ガヴィーナと高濱和秀(1)
真ん中にあるデスクとしても使えるキャスター付きの収納棚は、ベルニーニが製造した「Rampa」。カスティリオーニ兄弟のデザイン。
ディーノ・ガヴィーナと高濱和秀(1)
部屋の片隅に置かれていたキャンベル缶のスツール。1970年代にシモンから販売していたもの。欲しくなってしまった。。。

と、なんだかただの家具マニアっぽくなってきてしまったので、ひとまず初回として今回はここまでに。

次回は話の続きと、カルロ・スカルパとカスティリオーニ兄弟がそれぞれ手掛けたショールームの写真などを掲載したいと思います。

では、また!

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