Kazushi Takahashi

Kazushi Takahashi / Fashion Writer
高橋 一史/ファッションライター

明治大学&文化服装学院卒業。編集者がスタイリングも手がける文化出版局に入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。担当ジャンルは、ファッション&音楽。退社後はフリーランスとして、原稿書き・雑誌編集・コピーライティング・広告ディレクション・スタイリングなどを行う。
kazushi.kazushi.info@gmail.com

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アディダスの最新ランニングモデルは、見た目もつくりもまるでファッションデザイン!

近ごろよく歩きます。
しかもわりと早足で。

仕事で各所を巡るとき、
恵比寿→代官山→表参道→外苑前→青山1丁目→原宿→下北沢→家
くらいは行っちゃいます。
(最後のシモキタと家はOFF時間。シモキタから家は20〜30分ほど)

先日、高級ビスポーク靴職人さんのインタビュー取材をさせていただいたとき、担当編集の方がいつものごとくスニーカー履いてた私を見て、
「革靴履かないんですか?」
と尋ねてきました。
仕事上は嘘ついて、「履きますよ」、と言うのが得策なのでしょうが、
「あー、そーですねー、むっちゃ歩くモンでスニーカーしか履けないんですよ。革靴は好きですし持ってますよ、JMウエストン、フラテッリ・ジャコメッティ、トリッカーズ……パラブーツなんかは10足以上はありますし……(以下、延々と言い訳)」

結果、1シーズンに3足くらいスニーカー買ってまして、主に最新のモデルです。
ファッショングッズの中でスニーカーほど時代感が顕著に表れるものはなく、チェックが欠かせませんし、デザインの見地からもとても面白い。
自分に合う機能を探し求める楽しさもあります。

この2017年春夏は、実は7足も(バカだ)購入したのですが、いちばんインパクトがあり、
「こういう時代なんだな」
と感じたモデルをここにご紹介。

「アディダス/ピュアブースト クライマ(Pure BOOST Clima)」
です。

アディダスの最新ランニングモデルは、見た目もつくりもまるでファッションデザイン!

Pure BOOST Clima。カラー:ランニングホワイト/クリアグレーS12/チョークホワイト。

アディダスが2013年以降、同社における「ナイキ 」の「エア」と同等のクッションシステムに位置づけているのが、「ブースト™(BOOST™)」
でこぼこした白いソール(ミッドソール)の部分です。
ポリウレタンビーズを発泡させ密着させて形成したもので、表面がでこぼこしてるのが外観の特徴。
技術的に色は変えられないようですね、黒いのはありますが、塗装による加工らしく。

毛足の長い絨毯の上を歩き続けるようなクッションは、熱狂的なファンを生み出しました。
ですが個人的には最近まで、このソールの見た目が苦手だったんです。
とはいえ、
「高すぎる評判を自分の足で確かめねば!」
と決心し一足購入して履いたところ、
「こりゃスゲエや」。
柔らかく、衝撃吸収も反発にも優れているだけでなく、内部に横ブレを防ぐパーツが仕込まれてたり、アウトソール(地面への着地面)には固い素材が使われ、ぐにゃっとせずにちゃんとグリップしたり、2010年代のハイテク技術がふんだんに使われていたのです。

そこで続いて、デザインがいかにも近代的な一足を入手してみました。

アディダスの最新ランニングモデルは、見た目もつくりもまるでファッションデザイン!

ソールがアッパー横から大きくはみ出してます。紐もセンターから内側にずれた取り付け。

アディダスの最新ランニングモデルは、見た目もつくりもまるでファッションデザイン!

アッパーの布(ニット)を折り曲げてシュータンの代わりに。なんともアナログなアイディアながら、ホールディングは良好。ヒールの外側には、こすれ防止のプロテクターつき(ヒールの安定の役目も)。

アディダスの最新ランニングモデルは、見た目もつくりもまるでファッションデザイン!

ニットアッパーの重なり部分に、遊び心な3本線の補強ステッチが。 たぶん手仕事です。

アディダスの最新ランニングモデルは、見た目もつくりもまるでファッションデザイン!

「サーキュラー(円形)ニットアッパー」と呼ばれる、靴下のように足にフィットする素材使い。

このスニーカーをじっくり眺めたとき感じたのが、
「ファッションアイテムのデザイン発想だ」
ということ。


ヨーロッパのモードブランドが狙いそうな、ストイックな色+複雑なフォルム。
なによりも、ニットという布に芯を貼り、曲げて畳んで縫い付け、立体的なカタチを出すやり方が、ファッションデザイナーの仕事に限りなく近いのです(この意見、服づくりしてる人には共感していただけるでしょう)。
ロゴマークとサイドの3本線がプリントによるもので、ニットの上で味わい深くかすれているのも、グラフィックTシャツと似ています。
ブランド名を紐で隠し、3本線だけでアディダスだと示すミニマルな落とし込みもファッション的。

ブースト™シリーズの本格スポーツなムードが、街着にするには好みでなかったのですが、グッと身近になりました。
「やっぱ食わず嫌いはダメだなー」、と。

さらにこの一足は、走るためのすごい機能も!

アディダスの最新ランニングモデルは、見た目もつくりもまるでファッションデザイン!

ソールに四角い穴!

アディダスの最新ランニングモデルは、見た目もつくりもまるでファッションデザイン!

インソールがなく、内底はメッシュのみ。穴がこのメッシュまであけられています。

本気のランニング用シューズです。
通気性のためにソールに穴があけられ、内部の熱と汗(水蒸気)を排出する構造になってます。
小石詰まったらどーすんだ?とか、途中で雨降ってきたら?とか疑問が頭に浮かぶものの。
小石に関しちゃ答え出ませんが、雨はランナーには問題なさそうです。
靴下の色が透けるほど目が粗いニットアッパーも、雨をほぼ素通して通過させますし、インソールがない分、水を靴底から素早く外に逃がします。
ソックスはびしょ濡れですけど、乾きも早そう。

気温27度の夜に初めて履き、外を歩きました。
すると、
「足の裏が寒い!」
いままで経験したことのない感覚でした。
冷静に考えれば寒いほどの温度差ではないはずですが、どの靴を履いても内底が温かいのが常識だったため、寒く感じたのです。
一瞬、買ったの後悔しましたけどね。
「冬に履くのぜったい無理じゃん……」
20分ほど歩き続けたら気にならなくなったので、最初を我慢すれば冬でもイケる?
ブースト™ならではの長時間歩けるクッション力もありますし、夏場に超スグレモノな涼しいスニーカーであることを喜べばいいのですが、夏専用の靴はいっぱい持ってるものですから(個人事情)。

ソールに穴があり、内外の空気を循環させる靴は、日本の靴ブランドのビジネスシューズ、ウォーキングシューズでもあります。
ほかの靴も試してみたくなりました。


「ピュアブースト クライマ」 の定価プライスは、
¥17,280(税込)

いまは公式サイトでセールになってます。
メンズサイズしかないな。
女性も好きそうな色合いと素材感ですけどね。


All Photos © Kazushi Takahashi

撮影:高橋一史

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