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手ぬぐいに生きる、江戸の知恵とアート

ふじ屋

ふじ屋

エリア:浅草

天明4年、戯作者・山東京伝の呼びかけで大名から文化人、歌舞伎役者に吉原遊女までが集まって「たなぐい合はせの会」が開かれました。


いまでいえば、「手ぬぐい博覧会」。「浅間山の大噴火から2年後、暗く沈みこんでばかりはいられないという江戸っ子の気概だったのではないでしょうか」と話してくれたのは、「ふじ屋」2代目の川上千尋氏。ユーモラスな男の顔がのぞき穴の間から見えているものは、自身をキャラクターに仕立てた山東京伝作といわれています。よく知られたこの一枚をはじめ、ふじ屋は計27点の京伝作の手ぬぐいを復刻しますが、それは出合いとしか言いようがありません。


「初代がテレビに出演した際、手ぬぐいの研究家である徳島の方から連絡をいただいたそうです。さっそく会いに行き、数年後、京伝が残した『たなぐい合はせ』の書物を譲り受けたのです」(川上氏)言葉遊びも季節の美しさもデザインの豊かさも1枚の手ぬぐいに込められ、使い道はさまざま。


洗えば乾きは早く、使うほどに染料が褪色していく過程に趣があります。山東京伝の復刻だけでなく、初代に2 代目、そして跡継ぎによるオリジナルの手ぬぐいに、小さな江戸のアートを感じてください。


上写真:正面の京伝手ぬぐいは¥1,890、初代による江戸の華(花火)は¥2,100。2代目は油絵を学び、3代目は大学を出たのち仕事を継いでいる。

    中写真:浅草寺のすぐ近くのため、海外からの旅行者の姿も。歌舞伎役者の勘三郎をはじめ、小沢昭一や寺島進、竹下景子ら多くの役者たちからの依頼も受ける。

    下写真:小紋は¥850から。愛知で特別に織った生地に、染めは都内に残る染工場で。切りっぱなしの仕上げは、裂けば用途が広がり乾きも早いという、江戸の知恵。
    東京都台東区浅草2-2-15
    TEL:03-3841-2283
    営業時間:10時~18時
    定休日:木曜日
    現金のみ

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