美しい所作を生む、コロニアルスタイルのパナマ帽。

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ショップディレクター
尹 勝浩

1969年大阪生まれ。学生時代から大手セレクトショップでアルバイトをし、そのままスタッフに。販売やバイヤーを経験し、2012年3月に独立。南青山にThe General Storeをオープンした。

大手セレクトショップを経て、2012年、「ザ・ジェネラルストア」をオープンした尹勝浩さん。ここ3年ほど、春夏にはこのパナマ帽を愛用中なのだとか。
「本場エクアドル製の素材を使った、イタリアブランド『ボルサリーノ』のパナマ帽です」
20世紀初頭、パナマ運河開拓時に宗主国だったアメリカ人が被っていたのが起源といわれるパナマ帽。トルーマン大統領や英国のウィンストン・チャーチル首相もスーツにこれを被り、暑い地域を視察に訪れていた写真が残っています。
「今日のコーディネートもそれを意識しました。とある南国の王族の依頼でつくられたというヨーロッパ製の生地を使った軽めのスーツと合わせて、コロニアルなスタイルに落とし込んでいます。短パンなどカジュアルスタイルはもちろん、こんなふうにスーツにもマッチするところが気に入っています」
モノが紳士的であるだけでなく、そこから生まれる所作が大事だと尹さんは言います。
「たとえばこのパナマ帽も、あいさつの場面や屋内ではさりげなく帽子を脱ぐ、という行動が伴います。筆記具なども文字の書き方や丁寧さがその道具から生まれてきますよね。そんなふうに紳士的な所作を表せるアイテムが、私にとってのジェントルマンズ・アイテムです」

本来のパナマ帽はつばがもっと広いので、これは邪道といえば邪道なんですが、肩幅の狭い私にとってはちょうどいいサイズ感です。

帽子自体は「メイド・イン・イタリー」ですが、パナマ生地は本場エクアドルで編まれています。

ハットというアイテムはその形状も好きですが、TPOに応じてさまざまな振る舞いにつながるという点でも気に入っています。

尹さんが所有するパナマ帽についての文献には、かのサー・ウィンストン・チャーチルの姿も。