次の流行はジャガーでサーフィン、銀座でショッピング!? ネクストレベルを見せつけるジャガー初のSUV「F-PACE」の実力とは。

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    東京車日記いっそこのままクルマれたい!

    第20回 ジャガー「Fペイス」/Jaguar F-PACE

    次の流行はジャガーでサーフィン、銀座でショッピング!? ネクストレベルを見せつけるジャガー初のSUV「F-PACE」の実力とは。

    構成・文:青木雄介

    編集者。長距離で大型トレーラーを運転していたハードコア・ドライバー。フットボールとヒップホップとラリーが好きで、愛車は峠仕様の1992年製シボレー カマロ改。手に入れて11年、買い替え願望が片時も頭を離れたことはない。

    都市型SUVながら、本分とも言えるアウトドアでの使い勝手も高いFペイス。素敵なのはオプションにアクティビティキーという防水のリストバンド型キーがあって、“秘密の場所”に押し当てるとドアの開け閉めが可能。これはスマートですね!

    ジャガー初のSUVとして鳴り物入りで発売されたFペイス。試乗したのは2ℓのディーゼルだったんだけど、「なるほどな」と感心させられるパッケージでした。ディーゼルはエントリーモデルとして設定されていて価格も600万円台。欧州メーカーで、このサイズのSUVを買うことを考えると、かなり戦略的な値段設定と言えるよね。パッケージも実燃費リッター13km以上はいけるターボ付き低燃費ディーゼルで、国産の高級ミニバンやワンサイズ小さい欧州メーカーのSUVを狙ってる層にも「あら、買えるかも!?」って価格なんだな。イメージキャラクターは引き続き錦織圭で、そこにまず興味をもってショールームに見に来るお客さんもいるだろうから600万スタートってかなり絶妙だと思う。

    さて誰もが気になる「それはジャガーなのか?」って鋭いサーブのような問いなんだけど、「待ってました」と言わんばかりのレシーブがデザインにおいて返ってくる訳ですよ(笑)。AWDとも相性の良い、四肢に力をみなぎらした野生動物のようなプロポーション。正面から正対すると、フロントグリルを大きくとった面構えがより精悍な肉食獣の顔になっている。それも全然いかつくなくてエレガントなんだよね。インテリアも独特のリズムでカーブ&ラウンドしてて空間を贅沢に使いながらも、広い印象を与えてくれるんだ。とくに後部座席は足元にゆったりスペースをとっていて、目いっぱい天井が開くパノラミックルーフ(オプション)と相まって、同乗者の快適性やドライブ体験にもう一味歓びを付け加えてくれるところなんかが、「嗚呼、ジャガー」って感じだね(笑)。この後部座席でクルマれたい! って感じ。あはははは。

    このエクステリア&インテリアの完成度から計っても、やっぱりその上の3ℓV6スーパーチャージャーこそが真打ち。そもそも馬力からしてエントリーモデルと比べると200馬力違うからね! このディーゼルも静粛性に優れていて力も過不足なく優秀なんだけど、Fタイプで「これぞジャガーのスポーツカー」っていう獰猛さとエレガントさを魂込めて提案してきた前例があるだけに、3ℓV6スーパーチャージャーには絶対そういうジャガーならではのエッセンスが込められているはずなんだよ。インテリアにしても「そのための器」って感じが、ありありと伝わってくるんだ。ネクストレベルの存在がね(笑)。それでも最上位モデルのファーストエディションがやっと1000万を越えてくるぐらいだから、ジャガーはいまやとても堅実なブランドなんだと断言したいけどね(笑)。

    ところで最近、銀座の街のイメージが変わってきたでしょ!?  新しいファッションビルに、新しいブランドが新しい客層を連れてくる。でもやっぱり銀座は銀座、大人の街だよね。SUVでアクティブさを売りにしてるとはいえ、ジャガーもやっぱりジャガーで大人のためのクルマですよ。「分かる時が来たら分かるクルマ」ってスタンスをここに来ても失わない魅力っていうのかな。これってすごく大事なことで、個人的にFペイスはそういう秘めたプライドをもったSUVって印象なんだよね。

    ジャガー Fペイス20d ピュア/Jaguar F-PACE 20d PURE

    ●エンジン形式:2.0ℓ直列4気筒ターボチャージド・ディーゼルエンジン
    ●最高出力:180PS
    ●最大トルク:430Nm
    ●トランスミッション:8速オートマチック
    ●車両価格¥6,390,000

    問い合わせ先:ジャガーコール
    TEL:0120-050-689
    www.jaguar.co.jp/jaguar-range/f-pace/index.html