憂鬱と不安を相互に示す、ふたりの彫刻家にクローズアップ! スカイザバスハウス「和田礼治郎/アリエル・シュレジンガー」へ。

憂鬱と不安を相互に示す、ふたりの彫刻家にクローズアップ! スカイザバスハウス「和田礼治郎/アリエル・シュレジンガー」へ。

和田礼治郎《MITTAG》2015年 ブランデー 強化ガラス 真鍮 ステンレス 二酸化炭素 170 × 170 × 3.5 cm 撮影 Enric Duch

東京の現代美術の聖地のひとつとして知られる「スカイザバスハウス」。築200年の銭湯を改装したギャラリーでは、最先端の日本のアーティストを世界に発信しながら、同時に海外の優れた作家を積極的に紹介しています。2017年1月27日(金)~2月25日(土)の期間、注目の彫刻家二人をクローズアップした「和田礼治郎/アリエル・シュレジンガー」展が開催されます。

ギャラリー空間の正面には、和田氏の大作『VANITAS(2015年)』が。6mの真鍮板を鋭角に配置し、その隙間に投げられた様々なフルーツ。時間の経過にしたがいフルーツに含まれる酸が真鍮の表面を侵食して、その移動の痕跡として緑青が生じます。実態不在のまま、その軌跡が抽象的なコンポジションを成し、今日の黙示録とも言える光景が広がります。

ベルリンを拠点として活動するイスラエル出身のアリエル・シュレジンガーの新作『Gas Loop(2016年)』は、ガスボンベに点火された炎が、それ自体の胴体部分を焼き付けるというもの。観る者に、今にも爆発するかのような心理的恐怖を引き起こすスリリングな作品です。工学的なメカニズムに操作を加え、死や破壊をユーモラスに表現するシュレジンガーの真骨頂が現れた作品と言えるでしょう。

今回は、過去の平面作品5点と立体作品5点も展示予定。神話に見られる象徴や寓話が散りばめられた両氏の作品からは、私たちの認識の限界を表し、日々移り変わる現代社会を前にした憂鬱と不安を相互に示しているようです。2017年のアート始めは、スカイザバスハウスで若手現代美術家の先鋭的な感性に触れてみませんか?(阿部博子)

「和田礼治郎/アリエル・シュレジンガー」

開催期間:2017年1月27日(金)~2月25日(土) 
休館日:日・月曜日・祝日
開催時間:12時~18時
入場料:無料

スカイザバスハウス
東京都台東区谷中6-1-23柏湯跡
TEL:03-3821-1144

http://www.scaithebathhouse.com/