おなじみ「ウィンザーチェア」の魅力を検証! 3組のデザイナーが研究結果を発表します。

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    Windsor Department(ウィンザーデパートメント)というプロジェクトをご存知でしょうか? 藤森泰司、INODA+SVEJE、DRILL DESIGN の3 組のデザイナーが「ウィンザーチェア」を研究するこのプロジェクト。導き出した研究の成果は、毎回各デザイナーが新しい椅子のプロトタイプという形にして発表しています。これまで過去3回にわたり行われてきましたが、このたび4回目の研究発表が開催されることになりました。

    誰もがどこかで目にしたことがあるであろうウィンザーチェアについて、少しご説明を。諸説ありますが、17世紀後半、イギリスのウィンザー地方で、当時の指物師が実用的な椅子として制作したのが発祥といわわれています。現地の素材、かつ手づくりで仕上げられ、“実用”というだけあって、町屋や農家でおもに使用されました。まさに庶民のための椅子だったわけですが、その後、ロンドンなど都市部へ伝わっていったと言われています。

    プロジェクトに参加するデザイナー3組が注目したのは、「庶民のためにつくられた実用品」というポイント。そしてもう一点は、その構造形式です。背もたれや脚といった棒状の部材をすべて座面に差し込んでつくることで、身体を空間的に支えることが可能となったウィンザーチェア。彼らはこの“空間性”に、モダンデザインの源流を感じているそうです。

    年月をかけ、丁寧に研究されているウィンザーチェア。この機会にその魅力に触れてみてはいかがでしょう。(Pen編集部)


    「Windsor Department」に参加する、デザイナーの藤森 泰司。

    同じくプロジェクトに参加する、イノダ+スバイエの猪田恭子とデンマーク・オーフス出身のニルス・スバイエ。

    3組目はドリルデザインの林 裕輔と安西 葉子。

    「Windsor Department 04」

    会場:gallery 5610 東京都港区南青山5-6-10
    開催期間: 6月10 日(金)~18 日(土) 
    開館時間:11時~18時 
    無休
    ギャラリートーク:6 月11 日(土)16時30分~18時 /定員30 名
    http://windsordepartment.com