好評につき6月まで会期延長! 戦前から俯瞰する飛行機博覧会『時代を翔る日本の傑作機たち』へ行こう。

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    三菱航空機の国産ジェット機MRJや、防衛省の国産ステルス戦闘機の試験機X2の初飛行などなど、日本の航空産業にスポットが当たる機会が増え、静かな航空機ブームを呼んでいる感もあります。

    昨年から所沢航空発祥記念館で開催されてきた飛行機の博覧会『特別展 時代を翔る日本の傑作機たち』も春までの会期でしたが、来場者数多数のため、6月26日(日)まで開期が延長されました。

    70年以上前、日本の航空機設計者達は、軍用機分野で優れた傑作機達を生み出し、世界と肩を並べていました。その流れは戦後にも引き継がれます。連合軍による日本の航空産業禁止の空白の7年間はありますが、戦後初の国産旅客機YS-11の設計試作には、零戦の設計者・堀越二郎氏、隼の設計者・太田稔氏ら、そうそうたるメンバーが参加したのは有名な話(完成機は新世代設計者の手によるものですが)。傑作機の遺伝子は、こうして近年の航空機開発にも引き継がれ、多大な発展を遂げてきました。

    本展覧会では、展示物を追加して、日本が世界に誇る傑作機の歴史を、貴重な資料やパネル映像、拡張現実(AR)、実物資料等を通して紹介します。

    解説されるのは、海軍零式艦上戦闘機、海軍二式飛行艇などの軍用機から、戦後のYS-11、小型機MRJ、3mの荒波でも離着水できる救難艇US-2といった話題の機体までさまざま。航空機ファンとしては、零戦、雷電の機体パーツが展示されているのも興味深いのですが、追加展示物の目玉は、陸軍九七式戦闘機の実物大レプリカ! これはTVドラマ撮影にも使用された迫力ある機体です。また零戦の設計者・堀越二郎氏関係資料の閲覧コーナーに加え、同時に名設計者78年の生涯を追った企画展「堀越二郎回顧展」も開催されています。

    もちろん常設展にも多数の飛行機、ヘリコプターが展示されているので、一日中、航空機に浸りたい大人ファンは、ぜひ駆けつけてみては? きっと日本の航空産業を担ってきた先人エンジニアたちの熱気が伝わってくるはずです。(幕田けいた)

    特別展「時代を翔(かけ)る日本の傑作機たち」

    開催期間:~6月26日(日)まで
    開催場所:所沢航空発祥記念館内 特別展会場
    埼玉県所沢市並木1-13、県営所沢航空記念公園内
    ※駐車台数に限りがありますので、公共交通機関で御来館ください。
    ※毎週月曜日(月曜日が祝日に当たる場合はその翌平日)休館
    開催時間:9時30分~17時(入館は16時30分まで)
    料金:要展示館入館料
    展示館¥510、映像館¥620(大人)

    http://www.tamevent.com/