もうベッドタウンとは言わせない! ライフスタイルを輝かせる「郊外のすゝめ」とは?

  • 文:阿部博子

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「庵で働く」ライフスタイル空間にお目見えする建物「舎庫(しゃこ)」は、まさに車1台分のサイズ。

郊外と聞くと、どんなイメージを思い浮かびますか? 辞書には「市街地に隣接した地域。まちはずれ」とあります。通勤圏内にあってほどよく整備された住宅地は、高度成長期、各地の大都市近郊に開発が進みました。郊外の住宅地や「ニュータウン」と呼ばれた団地に移り住んだファミリー層の高齢化が進み、人工減少や空き地、空家といったさまざまな課題に直面する一方で、過密する都市部の暮らしとは一線を画し、自分らしいライフスタイルの実現を求めて郊外居住を志向する人たちも存在します。そんな郊外を拠点に活動するデザイナーの小泉誠さんを中心とした「小泉誠と仲間たちが考える 郊外のすゝめ」という展覧会が、3月17日(木)〜3月28日(火)に、リビングデザインセンターOZONEにて開催されます。

展覧会では、「郊外で住みながら働く」をテーマに、郊外ならではのライフスタイルを提案します。「団地で週末起業するシングルマザー」「自宅の一部を開放してカフェを営む夫婦」「実家の一角に建てた庵を仕事の拠点に週末は街に開いて商いを行うクリエイター」という三組をフィーチャーして 、それぞれのスタイルで住み、働くリアルな暮らしの様子を紹介。都市通勤のためだけの住宅地ではない、郊外での新たな暮らし方の可能性に触れ、これからの住宅像を見直すきっかけになるかもしれません。連動企画として、週末はマルシェや地域工務店による地域活動の見学会を開催し、郊外ライフとそれを実践する人たちとのふれあいの場も用意。3月20日(月祝)には、東京の郊外・国立市を拠点とするデザイナーの小泉誠さんを囲むシンポジウム「郊外に住み、働くーこれからの暮らし方」も開催されます。「郊外ライフ」を実践する人たちに触れることで、「働くこと」「暮らすこと」の本質がきっと見えてくるでしょう。

会期中のマルシェ(3/17、18)では、郊外のショップやクリエイターが参加し、地元の食や農にも触れられる。

「小泉誠と仲間たちが考える 郊外のすゝめ」

会期:2017年3月17日(木)〜3月28日(火)
開催時間:10時30分~19時
定休日:水曜
会場:リビングデザインセンターOZONE
(1Fアトリウム、3Fパークタワーホール)
東京都新宿区西新宿3−7−1 新宿パークタワー
TEL:03-5322-6500
http://www.ozone.co.jp