古今東西から宇宙にまつわる資料、作品が集結。「宇宙と芸術展:かぐや姫、ダ・ヴィンチ、チームラボ」で宇宙旅行時代を予見せよ!

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    チームラボ|《追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして衝突して咲いていく – Light in Space》|2016年|インタラクティブ・デジタル・インスタレーション|4分20秒|サウンド:高橋英明

    宇宙飛行が実現するずっと以前から、人びとは宇宙空間に関心を寄せ続けていました。全くの未知だった世界は多様な空想を生み、それが絵や文学といった作品として表現され、いまなお重要な資料として残されています。

    7月30日(土)から森美術館で開催される「宇宙と芸術展:かぐや姫、ダ・ヴィンチ、チームラボ」は、古今東西で生まれた宇宙にまつわる物事、並びに宇宙に関連したアート、約200点を一挙に集める大規模な企画展。過去と現在の宇宙に対する視点、宇宙という時空間や宇宙人について、そしてまもなく本格化しつつある宇宙旅行。以上のテーマに焦点を当て、「かぐや姫は宇宙人だったのか」「江戸時代にもUFOはいたのだろうか?」という問題提起も交えながら改めて宇宙について考えるきっかけをつくることを目的としています。

    出展される物、作品は、何億年も前に地球外で生まれた隕石などの物質、日本最古のSF小説とも言われるかぐや姫が主人公の『竹取物語』の絵巻物、チベットの曼陀羅、日本初公開となるレオナルド・ダ・ヴィンチ、ガリレオ・ガリレイによる天文学手稿をはじめとする過去の貴重な天文学資料の数々。

    そこに華を添えるのは、宇宙をテーマにつくられたさまざまな現代アート作品です。ヴォルフガング・ティルマンスの『金星の日面通過』、ビョーン・ダーレムの『ブラックホール(M-領域)』、トム・サックスの『ザ・クローラー』、そしてチームラボによるスペクタクルな新作など、平面、立体、インスタレーションと作品の種類は多岐に渡ります。

    また、来年1月までの開催期間中、出展作家が参加するイベントが数回に渡り行われる予定です。とりわけ注目度が高い8月20日(土)に行われるシンポジウムでは、JAXAの名誉教授の的川泰宣さん、国立天文台副台長の渡部潤一さん、アーティストの野村仁さん、チームラボ代表の猪子寿之さんが邂逅。きっと、日本の新しい宇宙観を垣間見ることができる貴重なチャンスとなるはずです。(大隅祐輔)

    コンスタンチン・ツィオルコフスキー|手稿(『宇宙旅行アルバム』より)|1933年|鉛筆、紙|31.1×22.7 cm|所蔵:ロシア科学アカデミー・アーカイブ(ARAS)|ARAS. F. 555. File 84. Sheet 15.

    スペース・エクスプロレーション・アーキテクチャ・アンド・クラウズ・アーキテクチャ・オフィス|《マーズ・アイス・ハウス》|2015年|3Dプリント模型、台座に内照ライト、映像|45×44×48.3 cm|作家蔵|画像提供:Clouds AO/SEArch

    トム・サックス|《ザ・クローラー》|2003年|フォーム、接着剤、木、金属製フレーム|185.4×61×101.6 cm(シャトル)|114.3×200.7×171.5cm(台)|Galerie Thaddeus Ropac, Paris/Salzbulg|撮影:Philippe Servent



    宇宙と芸術展:かぐや姫、ダ・ヴィンチ、チームラボ

    会期:2016年7月30日(土)~2017年1月9日(月・祝)
    場所:森美術館
    住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
    開館時間:10:00~22:00(火曜は17:00まで)
    会期中無休
    料金:一般 ¥1,600 高校・大学生 ¥1,100 4歳~中学生 ¥600
    TEL:03-5777-8600
    www.mori.art.museum/contents/universe_art/index.html