「トイ・ストーリー3」だって彼らの仕事! いま輝く2人組クリエイター「トンコハウス」展が必見です。

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    「ダム・キーパー」カラースクリプト,2013

    世界が大気汚染に覆われた時代。8時間に一度、歯車のネジを巻いて風車を動かすことで、汚染された空気を外側に追い出し、街を守る仕事をしていた豚の少年がいました。ある時、家族も友達もなく孤独だった少年の学校に、絵を描くのが大好きな天真爛漫なキツネが転校してきます――。

    まるで絵本のような優しい絵柄の18分間の短編アニメーション『ダム・キーパー』。数多くの国際映画祭に出品されて20以上の賞に輝き、2015年米国アカデミー賞短編アニメーション部門にもノミネート作品されて話題を呼びました。

    この作品は、アメリカのアニメ制作会社ピクサーのアートディレクターとして、「トイ・ストーリー3」や「モンスターズ・ユニバーシティ」のアートワークを手がけた堤大介とロバート・コンドウの二人が2014年に設立したアニメーションスタジオ、「トンコハウス」で制作されました。そんな若きクリエイターたちの作品づくりを紹介するエキシビジョン「トンコハウス展『ダム・キーパー』の旅」が、銀座のクリエイションギャラリーG8で開催されます。

    この展覧会では、「ダム・キーパー」のキャラクターデザインやマケット(立体見本)、背景やストーリー設定など、作品の世界観をつくり上げるアートワークを展示。児童文学の世界から抜け出してきたようなキャラクターたちの生まれた秘密を堪能できます。

    展覧会に寄せ、「世界の人々にストーリーを伝えながら、クリエイターが成長できる場として、トンコハウスを立ち上げました。」と語っている二人。本展でもトンコハウスのこれまでの仕事や、現在進行中の最新プロジェクトも紹介しながら、二人が「なぜアニメーションをつくるのか」という、クリエイターとしての本質部分に迫っていきます。かわいいアニメ作品に癒されたいファンはもちろん、ビジネスパーソンも必見のエキシビジョンかもしれません。

    また、スペシャル企画として、こま撮りアニメーションのスタジオ「ドワーフ」や、ジオラマアーティストの荒木智とのコラボレーションによる精密ジオラマの展示も見どころのひとつです。さまざまな角度からアニメを楽しむ、そんな機会になりそうです。(幕田けいた)

    「ムーム」コンセプトアート,2014

    ぶたくんときつねくん「ダム・キーパー」最終フレーム,2013

    放課後のぶたくん「ダム・キーパー」最終フレーム,2013

    トンコハウス展『ダム・キーパー』の旅

    開催期間:3月25日(金)~4月28日(木)
    開催場所:クリエイションギャラリーG8
    東京都中央区銀座8-4-17 リクルートGINZA8ビル1F
    開館時間:11時~17時
    TEL 03-6835-2260
    休館日:日曜・祝日休館※3月27日(日)は開館
    入場無料

    http://rcc.recruit.co.jp/

    トークショー 「トンコハウスの旅─『ダム・キーパー』から現在まで、そして未来の話─」

    3月26日(土)16時~17時30分
    出演:堤大介 & ロバート・コンドウ
    入場無料 要予約(TEL 03-6835-2260)
    展示解説「トンコハウス展を100倍楽しむ方法」 & サイン会 
    日時:2016年3月27日(日) 1:00p .m.-2:00p.m. ※この日のみ、日曜開館となります
    出演:堤大介 & ロバート・コンドウ
    入場無料 予約不要
    堤大介とロバート・コンドウの二人が、展覧会の作品を解説。終了後は、サイン会を開催。会場でお買い上げいただいたトンコハウスのDVDや作品集、グッズに二人がサインをします。