66年ぶりに公開中! 喜多川歌麿・幻の肉筆画「深川の雪」を、岡田美術館で。

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    喜多川歌麿 『深川の雪』 江戸時代 岡田美術館

    江戸を代表する美人画の浮世絵画家・喜多川歌麿。彼の最高傑作である肉筆画「雪月花」3部作は、江戸の料亭や遊郭を生き生きと描いているシリーズです。『品川の月』『吉原の花』はいずれもアメリカの美術館で所蔵されていますが、最後のひとつである『深川の雪』は、 昭和23年に銀座松坂屋の「第2回浮世絵名作展覧会」で3日間だけ公開されたのを最後に、じつに半世紀以上のあいだ所在不明となっていました。本作がふたたび見つかったという世紀の大発見のニュースが流れたのが、2013 年3月のこと。このたび修復を経て、昨年10月にオープンした箱根の小涌谷にある岡田美術館で、『再発見 歌麿「深川の雪」』展で6月30日まで一般公開されています。
    驚くのは、縦2m、横3・5mという、掛け軸画としては浮世絵史上最大級のスケール。雪の中庭を望む深川の料亭で27人の遊女や芸者たちの姿が、巨大な掛軸のなかに色鮮やかに描かれています。併せて、岡田美術館が所蔵する歌麿の肉筆画である『芸妓図』や『三美人図』、葛飾北斎や上村松園など、同じく女性の美を描いた画家の作品も展示。この幻の大作を鑑賞する機会を見逃す手はありません。(Pen編集部)

    喜多川歌麿 『三美人図』 江戸時代 岡田美術館

    上村松園 『汐くみ』 昭和16年(1941) 岡田美術館

    特別展示 再発見 歌麿「深川の雪」
    4 月 4 日(金)~6 月 30 日(月)

    岡田美術館
    神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷 493-1  
    TEL:03-3465-9421
    開館時間:9時~17時(入館は閉館の30分前まで)
    料金:一般・大学生¥2,800 小・中・高校生¥1,800
    会期中無休
    www.okada-museum.com