フェルメールの『天文学者』も初来日、ルーヴルの名画を通して「日常」に感動する展覧会。

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    ヨハネス・フェルメール『天文学者』1668年 
    Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Stéphane Maréchalle / distributed by AMF-DNPartcom

    ルーヴル美術館の展覧会は、これまでにいくつも開かれてきていますが、今回の展覧会はより親しみを感じると思います。なぜならそこに描かれているのは人々の「日常」だから。この展覧会は16世紀から19世紀なかばまでのヨーロッパ風俗画の名品で構成されているのです。地べたに座った少年や、寝そべってこちらを見る愛くるしい女性、穏やかな食卓の光景など、王様や貴族の威厳に満ちた肖像画とは違う、見る人の心にじわっとくるような絵画です。画家の視線を通して私たちは、人々の一日一日の尊さを、目にしているのかもしれません。初来日のフェルメールの『天文学者』はもちろん、それ以外にもティツィアーノやレンブラント、巨匠の見逃せない作品がたくさんあります。ルーヴル美術館には行ったことがあるという方にも、お薦めしたい展覧会です。(Pen編集部)

    バルトロメ・エステバン・ムリーリョ『物乞いの少年(蚤をとる少年)』1647-48年頃
    Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / René Gabriel Ojéda / distributed by AMF-DNPartcom

    フランソワ・ブーシェ『オダリスク』1745年(?)
    Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Daniel Arnaudet / distributed by AMF-DNPartcom

    『ルーヴル美術館展  日常を描く―風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄』
    ~6月1日(月)

    国立新美術館 (企画展示室1E)
    東京都港区六本木7-22-2
    TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
    開館時間:10時~18時、金曜と5/23~24および5/30~31は20時まで、4/25は22時まで開館(いずれも入場は閉館の30分前まで)
    料金:一般¥1,400 
    休館日:火、ただし5/5と5/26は開館。
    www.nact.jp