No.385

そろそろ、歌舞伎でも。

初心者のための完全ガイド
そろそろ、歌舞伎でも。

2015年 07月01日号 No.385 ¥620(税抜)

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デジタル版

歌舞伎とは、とても人間くさいものである。
そこには喜怒哀楽、美しいものも汚いものもすべてが詰まっていて、
“生きている”ことの醍醐味が手に取るように感じられる。
また、歌舞伎の舞台は基本的に男だけがあがる場所。
男たちがつくりあげていく世界には、粋や義理人情など、
あらゆるところに美学がちりばめられている。
だから歌舞伎を見たことのない男たちにも、
その魅力がわからないはずがないだろう。
新作歌舞伎が豊作の今年は、初心者にはよい機会。
特集では、Pen読者と同世代の花形を中心に登場していただいた。
彼らの舞台への姿勢に触れ、その魅力を感じてほしい。

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  • 今回、Penでは初の歌舞伎特集を敢行。メイン読者層である30~40代男性の歌舞伎初心者に楽しんでもらうにはどうすれば……さまざまに思考を巡らせました。同世代である花形世代の方々を中心にご紹介させていただくことで入り込みやすくなるのではないか、演目はまずは男だけの世界が展開する「勧進帳」をお薦めしてみよう、と骨格が決まっていきました。ほかにも、上方と江戸の男を比較した「荒事・和事」、男だけがなれる「大向う」など、さまざまに展開される世界をお楽しみください。
  • 歌舞伎俳優を撮らせたら右に出る者はいない、と言われる写真家・篠山紀信さん。篠山さんが選んだ花形俳優たちの素晴らしい舞台写真を、迫力あるグラビアでお届けします。「現代の大首絵を撮っている」という篠山さんが捉えた花形俳優たちの姿をまずはじっくり堪能してください。さらに別テーマとして、歌舞伎の写真を撮るようになった経緯や俳優とのエピソードなどを篠山さんが語るインタビューページもあります。貴重なお話と豪華舞台写真を掲載、そちらも必見です。
  • 歌舞伎をまだ観たことがない方々に向けて、素朴な疑問とその答えをまとめたページをつくりました。頻出する用語の意味は? お薦めの座席はどこ? 物語にはどんなジャンルがある? 屋号とは何か? そんな問いにお答えしていきます。チケットがリーズナブルな席もありますし、劇場によっては一幕ごとの入れ替え制があるところもありますし、そんなことがわかると、敷居が高いというイメージもある歌舞伎のことが、ぐっと身近になるはずです。
  • 幼少の頃から弁慶に憧れ続けてきたという、市川染五郎さん。「勧進帳」を語っていただくならこの人しかいない、と、取材をお願いしました。ポートレート撮影は野村佐紀子さん。20年に渡り染五郎さんを撮り続けている写真家に、現在の染五郎さんの姿を捉えていただきました。染五郎さんが抱く弁慶への思い、そもそも「勧進帳」とはどんな演目なのか、7代目幸四郎のこと、楽しみ方や見どころなどのお話を伺い、初心者に向けてさまざまな角度から「勧進帳」を紹介しています。
  • 歌舞伎に出てくる男にはさまざまなタイプがいますが、基本的にまずは江戸と上方の違いがあります。江戸=荒事、上方=和事と呼ばれ、荒事は市川團十郎、和事は坂田藤十郎がそれぞれ創始しました。江戸は荒々しく豪快でとにかく粋、反して和事はなよっとしていてどこかおかしみがある。真逆ともいえる両者が生まれた背景には、当時の世相が大きく反映されていたのです。ここでは、作家・松井今朝子さんに解説をしていただきました。江戸と上方の男はこうも違うのか!と唸ること間違いなしです。
  • 歌舞伎発祥の地、京都に立つ「京都四條 南座」は日本最古の歴史をもつ劇場。何度かの建て替えを経ていますが、約400年、同じ場所で歌舞伎の素晴らしさを発信し続けてきた場所です。ここで9月に新作歌舞伎の公演を行う中村獅童さんが、案内役を務めてくださいました。その新作とは、なんとベストセラー絵本『あらしのよるに』をベースにしたもの。「演出法や演技法は幅広いので、歌舞伎に不可能はない」と語る獅童さん。公演が待ち遠しいです。

目次

初心者のための完全ガイド そろそろ、歌舞伎でも。

始まりから現在まで、その歴史をひも解く。
「基本のキ」がわかる、初心者のためのQ&A
まずはマンガで体験、歌舞伎座で過ごす1日。
演じるものを際立たせる、隈取(くまどり)という化粧法。
歌舞伎俳優、まるわかり家系図。
染五郎さん、『勧進帳(かんじんちょう)』のこと教えてください。
演目によって多彩に変化する、舞台の仕組み。
篠山紀信が語る、あの俳優、あのお役。
 坂東玉三郎 鷺の精、雲の絶間姫|中村勘三郎 団七九郎兵衛
 市川海老蔵 花川戸助六|中村七之助 磯貝伊織之介
 片岡仁左衛門 菅丞相
荒事(あらごと)・和事(わごと)、江戸と上方の男、その違いとは?
男なら憧れる立廻(たちまわ)り、ここが見どころです!
客席から舞台を盛り上げる、「大向う」の醍醐味。
挑戦し続ける3人の男たちから目を離すな!
 市川猿之助 |中村勘九郎 |中村七之助
映画からはじめよう、シネマ歌舞伎の魅力。
さらなる高みへ! 『歌舞伎NEXT 阿弖流為(アテルイ)』を見よ。
中村獅童が案内する、日本最古の劇場・南座。
次世代を担う熱き若手俳優12人、一挙紹介。
観劇の原風景に出合う、古きよき芝居小屋。
いざ見物へ! 秋までの必見公演カレンダー

第2特集

ミラノ・サローネで見つけた、これは凄い! 最新デザイン

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シックに着こなす、大人のシャツ

collaboration with Julio Le Parc

エルメスが創造した、シルクのアート

Brand Selection Berluti

芸術家が愛した、ベルルッティの象徴。

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