YAECAの一軒家ショップ、その誕生を追います 【後編】

写真:江森康之 文:高橋一史

東京・白金高輪に待望のオープンを果たした「ヤエカ ホームストア」。ここで働くスタッフにお話をうかがいながら、魅力あふれる店のエッセンスを紹介します。

手づくりフード「プレーンベーカリー」

フランス人一家が住んでいた一軒家という間取りを活かして、これまで中目黒のアトリエで手づくりされていたプレーンベーカリーのキッチンがこちらに引っ越してきました。ガラス張りのオープンキッチンになり、お客さんは調理の様子を外から眺めることができます。このプレーンベーカリーのキーパーソンで、クッキーなどを手づくりしているスタッフが長田佳子さん。もとはヤエカ恵比寿店に通うお客さんでした。「これまでフランス菓子、カフェ、レストラン、和菓子屋さんと修業を重ねて、月島の長屋の一角に小さな焼き菓子専門店を開きました。ヤエカ恵比寿店に通うようになったのはちょうどこの頃です。ですが、私の店は一緒にやっていた友人が結婚を機に遠くへ行くことになったため閉店。私はヤエカの一員として働くことになりました」
手づくりフード「プレーンベーカリー」

現在のラインアップは、クッキー6種、ケーキ4種、カレー3種、文旦ジュース、卵、コーヒー、ドライフルーツとコーヒー豆のバニラ蜂蜜、蜂蜜、グラノーラ。クッキーは6枚入り¥600から、カレーは¥1,450から。

彼女が加わったことで、ファッションブランドであるヤエカにフード部門が生まれました。プレーンベーカリーのテーマはどのようなものでしょうか。
「ヤエカの服と共通する点は、“心地よさ”でしょうか。身体が素直に喜ぶ感じです。たとえばクッキーなら、手づくり感が伝わるように、温かみを大切にしています。懐かしいような、記憶に残る味を研究しています」
材料は基本的に生産ルートがわかる国産を中心に、ドライフルーツやバニラビーンズなど海外に頼るものは主にオーガニック品を使用。今回からラインアップにカレーが加わり、新たな展開を見せています。
「料理家の冷水希三子さんにお願いして、毎日食べられるようなカレーをつくっていただいています。お野菜は京都のオーガニックの八百屋さんから送っていただいているので、野菜そのものがおいしいですし、スパイスに関しては特別に調合していただいています」
手づくりフード「プレーンベーカリー」

フード担当の長田佳子(おさだかこ)さん。

長田さんは「ヤエカ ホームストアができたことにより、衣食住に重きを置かれるお客様と、新しい関わりができているように感じています。お菓子は嗜好品ですし、食べ物は残らないものです。でも、長く付き合える洋服や家具を選んで気持よく視野が広がるように、食べることへの新しい喜びや充実感を得てもらえたら嬉しいです」と語ります。彼女の言葉通りに、このショップは新鮮な出会いを求める人にこそ必要とされる場なのでしょう。急遽オープンさせることが決まったヤエカ ホーム ストアの完成度はまだ60%ほどだと彼らは言います。まだ来ぬ100%を目指して、内装や品揃えを少しずつ変えていくのかもしれません。【前編】で予告したフランス修道院の手づくりフードやキャンドルはまだ取り扱われておりませんが、必ず店頭に出る日がきます。何度もこの家を訪れて、彼らが工夫するちょっとした変化を、ゆったりと流れる時間とともに楽しんではいかがでしょうか。
手づくりフード「プレーンベーカリー」

あまり変化を加えずに仕上げた一軒家ショップの外観。

上段写真:オープンキッチン内で、バタークッキーや米油を使ったクッキーを形成中。

YAECA HOME STORE/ヤエカ ホーム ストア

東京都港区白金4-7-10
TEL:03-6277-1371
営業時間:12時~20時
定休日:月曜
www.yaeca.com

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