Kazushi Takahashi

Kazushi Takahashi / Fashion Writer
高橋 一史/ファッションライター

明治大学&文化服装学院卒業。編集者がスタイリングも手がける文化出版局に入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。担当ジャンルは、ファッション&音楽。退社後はフリーランスとして、原稿書き・雑誌編集・コピーライティング・広告ディレクション・スタイリングなどを行う。
kazushi.kazushi.info@gmail.com

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ファッション界の「イグ・ノーべル賞」は、トム・ブラウンで間違いない:2017年春夏

「イグ・ノーべル賞」の選考基準が、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」(Wikipediaより)であるならば、
なぜトム・ブラウンがノミネートされないのでしょう??
デザイナーは、研究者ではないから?
いやいや彼のファッションデザインは、もはや「研究」に等しいですわ。
'60年代を頂点とするアメリカン・トラディションを執拗に追い続け、しかし彼が世に送り出すものは、「伝統」を打ち壊す「前衛」。
強烈なフェティシズム溢れるデザイナーでございます。

服を目にしてまず、
「なんだこりゃ、おもしれー w」
ってなる。
笑顔のあと、じっくり服を眺めると、
「すごい、素晴らしい……」
って唸る。
笑いと感動が同居するのは、トム・ブラウンが決しておちゃらけた仕事をしていないからでしょう。
職人技を駆使したモノづくりに、ガチで取り組んでる。
本人は実はゲラゲラ笑いながら服づくりしてるのかもしれないですけど。
(いい意味で)

そんなことを改めて考えたのは、今季2017年春夏の1アイテムが強烈に魅力的だったから。
「モンクレール」との協業で彼がデザインするブランド、「モンクレール ガム・ブルー」のジャケットです。

ファッション界の「イグ・ノーべル賞」は、トム・ブラウンで間違いない:2017年春夏
ファッション界の「イグ・ノーべル賞」は、トム・ブラウンで間違いない:2017年春夏

ポケットが、ポケットがっ!!
トムさんに言いたい。
「あなた、頭おかしいでしょう」。
(いい意味で)

袖の下にもポケットあり。
なんと、前身頃の内側にもポケットあり。
どこかにマイクロSDカードでも入れちゃった日にゃあ、見つけ出すまで途方に暮れることに。

ファッション界の「イグ・ノーべル賞」は、トム・ブラウンで間違いない:2017年春夏

これまでの人生で見てきたポケットだらけの服の中で、ナンバーワンの面白さ。
本心から、カッコよく美しいと感じてます。
そこが、トム・ブラウンのデザインの凄みです。
キワモノに終わらず、完成度の高いプロダクトに仕上げられている。

このジャケットから思い浮かぶのは、'70年代のサファリジャケット。
'20年代の植民地への冒険の旅も彷彿とさせます。

複雑なディテールなのに統一感があるのは、布地が軍モノふうのカーキ色の綾織りコットンに絞り込まれているからでしょう。
外ポケットのすべてにマチ(膨らみ)があり、一つ一つは小物入れとして商品化できるほどのクオリティ。
しかもスナップボタンは、ポケットの大きさに合わせて細かくサイズが使い分けられてます。
膨大な手間が掛けられた一着なのです。

私には着る勇気も、買える財力もないけど(聞いた価格は忘れてしまうほど高かった)、アートピースとして「ほしい」と本気で思います。
ハイブランドの多くがマーケティングに基づいた “売れる服” に熱心になっている今季の中で、ワクワクできる服に出会えてなんだか幸せです。

続いて、「トムブラウン ニューヨーク」の春夏小物をちょいとピックアップ。
(プレスルームでの内覧会の様子)

ファッション界の「イグ・ノーべル賞」は、トム・ブラウンで間違いない:2017年春夏

女性向けのミニバッグで、子供も喜びそうなおもちゃ感覚。
ダックスフントは、トム・ブラウン自身の愛犬。
レザーを組み合わせてつくられています。

ファッション界の「イグ・ノーべル賞」は、トム・ブラウンで間違いない:2017年春夏

大人の遊び心ですねー。
白麻のゆったりとしたサマードレスも似合いそう。
リゾート地のパーティで活用したり。

ファッション界の「イグ・ノーべル賞」は、トム・ブラウンで間違いない:2017年春夏

バッグを、メンズかレディスか気にする男性は多いですが、そこに囚われないほうが幅が広がって楽しいと思います。
性別で体型が異なる服や靴と違い、つくり手が誰に使ってほしいか想定してるだけの話ですから。
ダックスフントバッグは、ブラック、ライトブルー、花模様などもあります。
クリエイティブなグッズは、男女問わず気に入ったモノを好きなように使うのがきっと正解なのでしょう。
チェーンつきのミニバッグは、さすがに女性が似合うと思いますけどっ。

All Photos © Kazushi Takahashi

撮影:高橋一史

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