Kosuke Okahara

Kosuke Okahara / Documentary Photographer
岡原 功祐/ドキュメンタリー写真家

ドキュメンタリー写真家。大学卒業後から、人の居場所を主なテーマに撮影を続けている。ヨーロッパを始め、各国の美術館やギャラリー、フォトフェスティバル、国内外のメディアで作品を発表している。2009年には世界報道写真財団が世界中の若手写真家から12人を選ぶ Joop Swart Masterclassに選出。Photo District News が選ぶ世界の若手写真家30人、文化庁新進芸術家在外派遣にも選ばれる。また2010年には、W.ユージン.スミス賞2位。2012年には原発事故後の福島を撮影した作品で、Getty Images Grants を受賞。

http://www.kosukeokahara.com

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新刊!ハンセン病 -日本と世界-

新刊!ハンセン病  -日本と世界-

写真展やら何やらで、1ヶ月近く日本にいました。

(もうすぐヨーロッパに帰ります)

2月に書こうと思っていて遅くなってしまったのですが、「ハンセン病【日本と世界】」という本が出版され、そこに僕が中国のハンセン病患者だった人たちが隔離されていた(る)村々で撮影したストーリーも掲載されています。元々隔離されていた(る)村なので、とんでもない場所にあったりします。ドラゴンボールに出てきそうな山を越えて、さらに川も越えて、といったような旅でした。食べるものを持って行かないといけないので、カメラと一緒に中華鍋も背負って旅をしていたのを思い出します。


またPENらしからぬテーマで恐縮ですが、この本を編集しているのは工作舎という出版社で、皆さんご存知かと思いますが、松岡正剛さんがその昔仲間とともに立ち上げた会社です。(当時は「遊」という雑誌を出していらっしゃっいました。千夜千冊というウェブサイトが有名です。http://1000ya.isis.ne.jp

この本は、松岡正剛さんがエディトリアルディレクションをしていて、様々な著者が寄稿しています。

376ページ、オールカラーで、ハンセン病というテーマではあるのですが、重すぎず、暗すぎず、色々な方が色々な視点や経験から色々な文章や写真、絵を寄稿しています。

松岡正剛さんは出版に関わっている人なら知っている名前かもしれませんが、他にもドリアン助川さんなど、テレビで見たことがある人なんかも書いていて、「叫ぶ詩人の会」のイメージが強かったので、こんな方も!とびっくり。と思ったら、昨年公開された河瀨直美監督の「あん」という映画の原作がドリアン助川さんだったことを思い出して記憶の神経がつながったり。


余談ですが、映画「あん」はパリで見ました。映画好きの妻が、絶対に面白いからと言うので一緒に行ったのですが、内容がハンセン病が関係している話とは全く知らずに見に行ったので、途中から樹木希林さんがハンセン病回復者を演じていることがわかり。。。河瀬直美監督の今まで見た映画とは違ったけど、とても美しくて切なくて、ドロドロした部分も美しさの中にうまく溶けて混ざっていく、社会の Life goes on 的な部分がしっかりと表現されている映画でした。というか樹木希林さんの演技がもう。。。ほんと、すごい役者さんです。ストーリーもとても素敵で切ないのですが、永瀬正敏さんも、樹木希林の孫(もっくんの娘)にあたる内田伽羅さんの存在感も素晴らしいし、いやーほんと感動です。小説も映画もおすすめです。


と余談が長くなってしまいましたが、ドリアン助川さんが小説「あん」を書いた経緯や、その後映画になった時のことなども、この「ハンセン病【日本と世界】」には書いてあります。硬軟様々な文章が載っていて、ビジュアルブックっぽくもなっているので、ある意味とっつきやすく、読みやすい本だと思います。編集者の方たちの努力がこれまた良い結果に収束した本なのではないかとも思います。編集の苦労を感じさせないところもまた、編集者さんたちの腕なんだろうなぁ。

割りと大きな本屋さんであればどこでも置いてあると思いますので、是非お手にとってみてください!


ちなみに、僕のようなナンパなブログ記事ではなく、松岡正剛さんががっつりとした書評も書いていらっしゃいます。

http://www.sankeibiz.jp/express/news/160228/exg1602281430006-n1.htm


こちらは、東京新聞の書評です。↓

http://www.tokyo-np.co.jp/article/book/shohyo/list/CK2016040302000192.html



本の内容

ハンセン病患者の隔離を強いてきた「らい予防法」廃止から、今年で20年。加賀乙彦、松岡正剛、ドリアン助川、杉良太郎、華恵など、多様なフィールドで活躍する面々が、現代に託された負の遺産に光を当て、いのちの諸相を浮き彫りにする。病者が登場する絵巻や、かつての患者たちの知恵が息づく生活用具の写真など、
カラー図版も満載。人類史とともに歩んできた病いでありながら、語られることの少なかったハンセン病と
その諸問題を、多角的に捉えなおす画期的な一書。


  • 単行本(ソフトカバー): 376ページ
  • 出版社: 工作舎 (2016/2/10)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4875024703
  • ISBN-13: 978-4875024705
  • 発売日: 2016/2/10
  • 商品パッケージの寸法: 20 x 15 x 2.3 cm
  • 価格:2700円

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