Gakuto Akashi

Gakuto Akashi / Media Producer
明石 岳人/メディアプロデューサー

1982年生まれ。静岡県静岡市出身。モバイルファーストのドキュメンタリー動画メディア「Spotwright」のCEO。ハンドメイドの自転車と家具が趣味。

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8億円分のパンクス遺産が燃やされるのは何故か?

8億円分のパンクス遺産が燃やされるのは何故か?

マルコム・マクラーレンの息子、ジョセフがロンドンパンクの40周年イベントに抗議して、いまのレートで8億円くらいの価値がある珠玉のパンクコレクションを「燃やす」らしいです。

「国のお墨付きでイベントやるなんてそんなのパンクじゃねぇ、Burn them all !!」

ということだろうか、おお、パンク!というのが最初の感想。

色んな所で「まさにこれが40年目のAnarchy in the UK」というような感じで報道されてるようなんだけど、これってもうちょっと深い話な気がしますね。


去る2004年に、ロンドンのVictoria and Albert Museumで、ジョセフの母親、つまりヴィヴィアン・ウェストウッドの大回顧展が開かれました。

活動34年目の偉業でV&Aで回顧展やるとか、日本でいうなら紫綬褒章通り越して人間国宝認定みたいなものだから、そのときロンドンパンクはイギリスの伝統文化として正式に認められたことになります。

そんなの本来のパンク精神からしたら「God Save the Queen」を高らかに歌い上げる状況なんだけど、一番そういうことをいいそうなマルコム・マクラーレンの軌跡がその回顧展からは一切消されていたそうな。

マルコムと別れた後のヴィヴィアンはパンクスであるという縛りから抜け出て偉大なデザイナーになってるわけだからこれは仕方のないことだったのかもしれないけれど、とはいえマルコムとヴィヴィアン、二人の息子のジョセフからしたらとても微妙なことだったんじゃないですかね。


そこで、今回のロンドンパンク40周年イベント。

ジョセフからしたら父親の存在を葬っておいて、まだパンクに擦り寄るのかと怒り心頭もやむなしなんじゃないかなぁ。


でもYBAを育てたイギリスだから、8億円のパンクコレクションが燃える様子をアーティストが現代美術に仕立てあげ、それに15億円くらいの値段がついてサーチ・ギャラリーに展示されるというところまでシナリオが出来ているような気がします。

そのサーチ・ギャラリーから、わずか1マイルのところにパンク発祥の地にしてヴィヴィアン・ウェストウッドの原点ともいえるワールズ・エンドがあるというところまで含めて、ブリティッシュジョークらしい素晴らしい皮肉だなぁと思うので、是非実現させてほしい。

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